松本幸四郎、森繁さん超え年長座長に感慨…モノマネ交え思い出語る

[ 2015年10月4日 16:35 ]

ミュージカル「ラ・マンチャの男」初日囲みインタビュー会見に出席した(左から)霧矢大夢、松本幸四郎、駒田一

 歌舞伎俳優の松本幸四郎(73)が4日、東京・帝国劇場で行われたミュージカル「ラ・マンチャの男」(4日~27日、帝国劇場)の初日囲みインタビュー会見に、霧矢大夢(41)、駒田一(51)とともに出席した。

 当時26歳だった1969年の日本初演以来、同作で主演を務め、上演回数1235回を達成した松本は、1236回目となる初日を前に「僕にとっては何回、最高の舞台があったかということをいつも考えていて、そんなことを考えているうちに1200回になっちゃた(笑)」と笑い、「今日こそはと思うんですけど、舞台は生き物ですからね」と更なる高みを目指していることを明かした。

 また、3年ぶりに同作を上演することについては「今回はもう70(歳)を超えましたからね(笑)。前回と違ってドン・キホーテの年に近づいてきましたので、そういう意味では色んな経験をしたので、踊りや歌など一つひとつに、今までの自分の人生経験みたいなものが感じます」と思いを語った。

 さらに、帝劇での男性座長ミュージカル単独公演は、森繁久彌さんが72歳で「屋根の上のバイオリン弾き」の初日を迎えたのが最高齢だったが、今回の上演で松本がそれを更新。これに松本は「えっ!?笑うよりしょうがないですね」と目を丸くし、「森繁さんとは晩年、思い出があって、『あんたと友だちでよかった』『あんたは本当の役者だ』と言ってくださった」とモノマネをしながら明かし、「それからしばらくして亡くなっちゃった。僕を褒めてくれる人はすぐ亡くなられる…。寂しいですね」と嘆いていた。

 なお、長男で歌舞伎俳優の市川染五郎(42)や、次女で女優の松たか子(38)が同作を見に来るのか聞かれた松本は「染五郎は大阪で芝居をしていますし、松たか子も稽古をしていると思います。おかげさまで家族みんなが忙しくてよかったなと思います」と語り、「孫が来ますかね!?ちょっと難しいかもしれないですけど」と目を細めて期待していた。

 同作は、カトリック教会を冒涜した疑いで投獄された劇作家ミゲルデ・セルバンテスが、所持品を身ぐるみはがそうとする囚人たちから自分の脚本を守るため、「ドン・キホーテ」の物語を牢獄内で演じ、囚人たちを即興劇に巻き込んでいく――というストーリー。

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