特番お笑い番組が好評も…「たまに放送するのが正解」か

[ 2015年10月1日 10:30 ]

第1回「ENGEIグランドスラム」の司会を務めた(左から)松岡茉優、ナインティナイン・岡村隆史、矢部浩之

 漫才、コント、ピン芸、リズム芸など、さまざまなお笑いジャンルの実力者たちが次々とネタを披露するスペシャル番組「ENGEIグランドスラム」(フジテレビ、不定期放送)が、久々に「漫才を鑑賞できる番組」と好評だ。

 「M―1グランプリ」(テレビ朝日)「R―1ぐらんぷり」(フジテレビ)「キングオブコント」(TBS)「THE MANZAI」(フジテレビ)など各賞レースを賑わせた実力派芸人が一堂に会する=演芸のグランドスラムと銘打っており、爆笑問題やキャイ~ンらベテランに加え、フットボールアワーやますだおかだら今や司会やひな壇などでよく登場する芸人たちの漫才を楽しめる貴重な番組となっている。

 データニュース社(東京)のテレビウォッチャー(対象3000人)によると「久しぶり漫才の面白さに満足しました」(63歳・女性)「ひな壇で活躍するような人たちでも、また漫才で見ると新鮮なおもしろさがあった」(31歳・女性)「ロザンやスピードワゴンなど、めったに見られない漫才も見られて良かったと思います」(50歳・男性)など視聴者からはおおむね高評価。視聴者満足度は3・74(5段階評価)と高満足度の基準3・7を超える高い数値だ。

 2000年代前半にお笑い番組ブームの火付け役となった「エンタの神様」(日本テレビ)も現在不定期のスペシャル番組として放送。こちらは「ENGEIグランドスラム」と違い、コントや歌ネタが中心の番組構成で、若い視聴者に受けている。9月19日放送のスペシャルは満足度3・69(5段階評価)と、こちらも高い満足度を記録。根強いファンは健在のようだ。

 一方で「特番でたまに放送するのが正解」(48歳・男性)という意見に代表されるように、時々見るから面白いという回答も散見された。何か一つ鉱脈を見つけると、こぞって同じような番組が放送され、視聴者飽きられるというパターンが続いた近年のバラエティー番組。番組の鮮度は年々短くなりつつあるだけに、作り手の苦労は並みではない。そのうち、たまに、でも視聴者の関心を引かなくなる可能性だってある。現場の格闘はこれからも続きそうだ。

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2015年10月1日のニュース