篠原涼子 出し惜しみなく「アンフェア」完結編 「寂しい、でも納得」

[ 2015年8月25日 13:30 ]

「アンフェア」で雪平夏見を演じる主演の篠原涼子
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 すがすがしい笑顔に“やりきった感”がにじむ。9月5日公開の完結編「アンフェア the end」に全身全霊をささげた篠原涼子(42)だ。ドラマで始まって丸10年。妖艶なシーンも自らの発案で盛り込み、有終の美を飾る。それにしても色っぽい。とろけそうになったのは、酷暑のせいばかりではなかった。

 ついに完結のときを迎える。満足のいく仕上がりに篠原の表情は充足感に満ちていた。寂しくないわけはないが、歌い継がれる大ヒット曲のタイトルを拝借すれば、「恋しさと せつなさと 心強さと」とがないまぜになった心持ちかもしれない。

 「私自身が作品のファンでもあったので、台本を頂けるときのワクワク感が味わえないと思うと、それは寂しい。でも、出し惜しみなく一生懸命やらせていただいたので納得しています」

 06年1月にフジテレビの連続ドラマとしてスタートして10年。スペシャル版のほか、07年と11年には劇場版が製作されて、それぞれ27億2000万円、23億4000万円の興行収入を記録。女優としての代表作になった。4年前の「アンフェア the answer」の公開直後から渦巻いたファンの声に後押しされての完結編誕生だ。

 「ドラマが始まったときは10年も続くなんて思っていませんでした。視聴者や劇場に足を運んでくださった方の支持が一番。ファンの意見を取り入れながら作品を作っていった部分もあるので、皆さんに育てていただいたと思っています」

 父親殺しの真犯人を見つけ出すため刑事になったヒロインに降りかかるさまざまな難事件を描いた本格アクション。10年間付き合ったヒロイン「雪平夏見」は、検挙率No・1、バツイチ、子持ち、大酒飲み、そして無駄に美人…というキャラクター。篠原は「女性にとっての“理想の女性”だと思います。強さも持っているし、美しさもちゃんとあって、人を信じる力、思いやりも強い。でも、その強さをムキ出しにせずに、表向きは冷血。その感じが、私は“この人、粋だな”って、そう思うんです」としみじみ語った。

 女性同士、佐藤嗣麻子監督との息もピタリで「私自身が動物的感覚で動く方なので、嗣麻子さんはそれに合わせて演出してくださった。自分の中でしっかりと絵が決まっている人。“こうしてほしい”とストレートにわかりやすく指示してくださったので、とてもやりやすかった」

 ◇ストーリー 東京地検特捜部の検事と、その父で元検事総長が相次いで殺される。容疑をかけられたシステムエンジニアの津島直紀(永山絢斗)は雪平(篠原)を取調官に指名し、物語が動きだす。最高検察庁の武部将臣(AKIRA)や、雪平の死んだはずの元恋人・一条道孝(佐藤浩市)も姿を現し、事件は思わぬ展開に。そして父親殺しの真犯人が明らかに…。三代目J Soul Brothersが書き下ろした主題歌「Unfair World」も話題を呼ぶ。全国東宝系で9月5日ロードショー。

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