みのもんた選出、戦後の球史に残る「珍乱プレー」1位は…

[ 2015年8月14日 17:50 ]

87年6月の巨人―中日戦、両軍飛び出しもみくちゃに

 15日は終戦記念日。戦後70年、スポーツや芸能界のヒーローの活躍に勇気づけられ、日本は成長を遂げた。そして、偉大な功績とは別の側面にも、私たちは胸を躍らせた。そんなヒーローたちの足跡について、タレントみのもんた(70)、芸能リポーター前田忠明(74)らさまざまな立場の人に、いろいろなジャンルのベスト10を選んでもらった。

 フジテレビ「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」のナレーションを83~86年に担当し、たくさんの珍プレー、乱闘の乱プレーをお伝えしてきました。そんな私なりの視点から、戦後の球史に残るシーンを選ばせていただきます!

 1位は、番組の常連だった中日・星野監督が巨人・王監督につっかかったあの場面。87年6月、中日の宮下が投げた内角の直球が、巨人のクロマティにゴッツン!怒ったクロマティがマウンドに突進して宮下の顔面をパンチ。両軍ベンチから全員が飛び出して、あっちこっちでもみ合いに。

 そんな中で、星野監督が憤慨した様子で何やら言いながら、世界の王さんに向かってこぶしをかざしていたのには驚いた。「オレは星野だ」「僕は王だけど」というようなナレーションをしたと思います。

 あの番組は台本はなくて、VTRを見て、その場で選手や監督、コーチの表情や動きを見ながらやっていました。そういう意味で、激高する星野監督と、いつもと同じく冷静沈着な王監督、いろんな人がいろんな表情を見せたのが面白かったなあ。

 2位は巨人の長嶋監督が代打を告げるシーン。バントの格好をしながら「ピンチヒッター!上田」とか言うんですから。予想できない面白みが長嶋監督にはあって、視聴者の皆さんとともに楽しめた実感がありました。

 広島の達川は番組が生んだアイドル。怒ってみせたり、アピールしたりのパフォーマンスが光っていました。また、東映の大杉が外国人選手をKOしたのもインパクトがありました。外国人選手が日本人選手を殴ることはあってもその逆は記憶にありません。

 高校野球とはまた違うプロ野球の魅力を伝えてくれた。そういうスターが戦後のプロ野球を支えていたと思います。

 ◆みのもんたが選ぶ珍プレー、乱プレー ベスト10◆

1 死球を受けた巨人・クロマティが中日投手・宮下の顔面をパンチ。その後、中日・星野監督が巨人・王監督にケンカを売る(87.6.11)
 
2 巨人・長嶋監督が「ピンチヒッター・上田」など、バントのポーズを取りながら代打を審判に告げる(75~80、93~01年)
 
3 広島・達川が審判に死球をアピール(78~92年)

4 阪神・バッキーが巨人・王に危険球。これに激高した巨人・荒川コーチと乱闘に(68.9.18)
 
5 巨人・川上監督が判定に怒って審判を突き飛ばし、37年のプロ野球生活唯一の退場処分を受ける(74.7.9)
 
6 中日・宇野がヘディング(81.8.26)

7 東映・大杉が西鉄・ボレスをKO。二塁上で送球を受けた大杉は走者のボレスと交錯後、ボレスの顔面を殴る(70.4.29)
 
8 阪急・福本がファンサービスでサラブレッドと競走(83.4.30)

9 広島・ブラウン監督が審判への抗議が受け入れられず、怒ってベースを投げる(06.5.30)
 
10 近鉄・羽田がエラー連発(80年代)

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