27時間に登場しなかった極楽とんぼ山本、残る復活の道は…

[ 2015年8月1日 10:00 ]

「極楽とんぼ」の山本圭壱

 極楽とんぼ・山本圭壱が“テレビ復帰”か、との噂が飛び交った今年の「FNS27時間テレビ」。事前に「その可能性は限りなく低い」(テレビ局関係者)とは聞いていたものの、どこかで登場を期待しながら見続けた。山本が“極楽とんぼ”として公共の電波に出る、その瞬間がどうしても見たかった。

 一番、山本に近づいたのは、テレビの可能性について芸人らが意見を述べるコーナー「TED×27hTV」だった。ロンドンブーツ1号2号の田村淳が「本気でドキドキするテレビとは」をプレゼン。最近のテレビ業界の法令遵守(コンプライアンス)を語り、そのギリギリのラインで面白いことを模索するべき、と持論を展開した。その上で、「型にはまってない、あの人が今の時代、必要」と思わせぶりなフレーズを連発。「皆さんに覚悟があるなら、あの人と中継でつなげる」と会場にいる芸人の同意をあおった。山本の相方である加藤浩次もドギマギしながら「い、いいよ」と承諾する姿が映し出された。

 「もしかしたら…」との思いに包まれ、盛り上がる会場。映像が切り替わると、なんとロンブー淳の相方である亮が海の上で釣り糸を垂らす風景が…。えっ、これが、オチ???…。記者も、あまりの肩すかしに「んな、あほな…」とテレビに向かってツッコんだ。結局、山本の登場というサプライズはなく、27時間テレビは幕を閉じた。

 2006年に淫行騒動を起こし、吉本興業から契約解除された山本は今年1月から芸能活動を再開している。ロンブー淳をはじめ、山本を慕う芸人らも復帰を熱望しており、ここ数年では一番、機運が高まっていたが、最後の壁は予想以上に厚かったようだ。

 「やはり、いろいろ難しい問題があるんですかね。本格復帰には8チャンネルが手を上げるしかないと思うのですが。山本さん本人は27時間テレビの出演について、周囲にずっと“ない、ない、ないよ”と言ってたようです」(放送作家)

 山本は現在、宮崎サンシャインFMで「極楽とんぼ山本圭壱のいよいよですよ。」という番組を持ち、全国各地でトークショーの司会なども行っている。「この前も広島で浴衣まつりのトークショーをやりました。月に4~5本、そんな感じで仕事をしている感じです。前に踏み出す準備は出来ているのですが…」(山本に近い関係者)。このまま行くと、再びフェードアウトする可能性もある。

 ところで古巣の吉本興業は極楽とんぼ山本の復活に関して、どういう見方なのか?

 所属芸人ではないので当たり前のことでもあるが、吉本興業は復帰を認める、認めないというスタンスではなく静観の構え。「周りの芸人は温かい目で見てますし、先輩芸人にも山本が話をしに来るのを待っている人もいる。あとは本人がどう向き合うかでしょうね」(吉本関係者)という声もあった。同社は数年前まで山本と定期的に話し合いを持つなど、接点はあった。まずは山本が騒動を起こした上で迷惑をかけた関係者らに誠意をもって謝罪し、その上であらためて話し合いの場を持つことが復活への近道なのかもしれない。

 7月5日に東京グローブ座で開催した極楽・加藤のコントライブ「イルネス製作所」をお忍びで訪れていた山本は、終演後、客の拍手に促され、舞台上で9年ぶりに相方と共演した。音楽に合わせてコミカルなステップを見せる山本に「お前、意外とさびついてないねぇ」と話しかけた加藤の顔は本当に嬉しそうだったという。

 「申し訳ないと思ったのか、山本さんは最後まで舞台に上がるのを拒んでました。加藤さんが“お前とにかく謝れ、ちゃんと謝れ”って言っていたのが印象的でしたね。」(芸能リポーター)。

 東京グローブ座は極楽とんぼとして2001年に単独ライブを行った最後の場所でもある。加藤が2年連続でコントライブを開催したり、ラジオ番組をずっと続けているのも、どんなタイミングでも山本を受け入れられるよう態勢を整えているという意味合いが強い。

 もう一度、土曜8時に山本を見ることはできるのか。「あとは本人のやる気次第では」(吉本関係者)。これまで極楽とんぼの看板を下ろさなかった加藤の願いが叶う日は来るのだろうか。

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2015年8月1日のニュース