山田詠美委員 選考語る、又吉作品に「最初の投票で一番高かった」

[ 2015年7月16日 21:13 ]

芥川賞を受賞しピースサインを見せる又吉直樹

ピース又吉 芥川賞受賞

 第153回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれた。芥川賞はお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(35)の中編小説「火花」と羽田圭介氏(29)の「スクラップ・アンド・ビルド」と同時受賞となった。

 山田詠美選考委員は「最初の投票で一番高かったのが又吉くんでした」とし、最後の投票で結果的に「同点で2作受賞が決まった」と高評価であったことを明かした。「又吉くんの切実なものが迫ってくる感じ。欠点も多々あるが、何か強いものを感じた。主人公と先輩、火花散るような関係がよく書けていた」と語った。否定的な意見として山田氏は「私は両方とも結末がちょっと残念。又吉くんに関しては最後のエピソードを削っても、私個人は文学作品として成り立つのでは、と思いました」との意見も。

 しかし、又吉が芸人であることに関しては「彼がどういう職業かは関係なくて知らなかった世界を読めた」と喜んだ。山田氏は芥川賞を受賞していないということで「又吉くんうらやましいと思います」との気持ちも吐露した。また、「今回レベルが高かった」と評した。

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