【リスクの神様】堤真一が奥行きある人物造形、演技派揃いの胸躍る座組

[ 2015年7月8日 10:30 ]

「リスクの神様」の主演を務める堤真一

 俳優の堤真一(51)が主演を務めるフジテレビ「リスクの神様」(水曜後10・00)は8日、スタートする。初回は15分拡大。

 堤の連続ドラマ主演は1999年のTBS「ザ・ドクター」以来16年ぶり。米国の企業や政府関連の案件に携わり「the God of risk」と呼ばれる伝説の危機管理専門家・西行寺智を演じる。

 舞台となるのは、国内最大の商社「サンライズ物産」。西行寺は、同社の危機対策室長に迎え入れられ、久しぶりに日本の地を踏む。

 サンライズ物産は、電機メーカー・生島電機と新素材を使った次世代型バッテリー「LIFE」を共同開発。開発責任者は、東大卒の帰国子女で電機部主任・神狩かおり(戸田恵梨香)。サンライズ物産と生島電機は新会社ライフパワー社を設立し、かおりは商品開発担当役員に抜擢される。

 その折、ある家庭でLIFEバッテリーを内蔵した自走式掃除機が発火し、子どもが火傷を負ったと苦情が入る…。

 「硬派な本格社会派ドラマ」と銘打ち、そのタッチに着目したが、堤は硬軟自在の演技。猫舌といった西行寺の意外な側面も巧みに表現。奥行きのあるキャラクターをつくり出している。初回はV6・森田剛(36)と古田新太(49)にも注目。堤と戸田の対立に気を取られていると…という展開。連続ドラマの導入としては見事というしかない。

 いち演劇ファンとしては垂涎のキャスティング。堤は数多くの舞台出演を誇る。「劇団☆新感線」所属の古田とは「吉原御免状」「蜉蝣峠」で共演。堤と戸田は舞台「寿歌」で共演している。森田も近年「金閣寺」「夜中に犬に起こった奇妙な事件」「ブエノスアイレス午前零時」など舞台に精力的。民放の連続ドラマ出演は8年ぶりとなった。

 平幹二朗(81)吉田鋼太郎(56)小日向文世(61)は演劇界の重鎮。吉田と小日向の共演作「海をゆく者」は昨年12月に再演された。4月クールの月9「ようこそ、わが家へ」の好演が記憶に新しい山口紗弥加(35)も蜷川幸雄氏(79)野田秀樹氏(59)演出の舞台を踏んでいる。この座組のワクワク感は半端じゃない。

 脚本はフジテレビ「ショムニ」シリーズや「ウォーターボーイズ 」、TBS「華麗なる一族」、映画「テルマエ・ロマエII」「ビリギャル」などを手掛けたヒットメーカー・橋本裕志氏。演出はフジテレビ「リーガル・ハイ」シリーズなどの石川淳一氏、フジテレビ「マルモのおきて」などの城宝秀則氏。

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2015年7月8日のニュース