チャンバラトリオ解散 リーダー山根がん闘病「体力の衰え、限界」

[ 2015年5月13日 05:30 ]

解散を発表したチャンバラトリオの山根伸介(左)。後ろは宮川花子、右隣は元メンバーのゆうき哲也

 「大阪名物ハリセンチョップ」のギャグで人気を博した、お笑いグループ・チャンバラトリオのリーダー山根伸介(78)が12日、京都市のよしもと祇園花月で会見し、52年間続いた同グループの解散を発表した。

 愛弟子の宮川花子(59)に付き添われ、紋付きはかま姿で、舞台に車椅子で登場。「チャンバラトリオという大きな幕を、きれいに畳み、しまわせていただく所存。いつまでも、しがみついている場合ではない。もう使うことはありません」と解散宣言した。

 理由として、約4年前から肝臓がんを患い、投薬治療を行っていることを明かした。「体力の衰え、限界を感じた。これで最後。皆さんの前に立つことは、もうないと思う」と話した。手術はしないで投薬治療を続けており、京都市内の病院に入院している。もともと細めの体形とあって、外見に大きな変化はない。「体にできた染みのようなもの。状態はバカみたいに良くなってきた。医師も大丈夫と言っている」と芸人らしく笑った。

 かねて“生涯現役”を宣言しており、この日も、「舞台人は舞台で倒れる方が幸せ。病気になってからでは、取り返しがつかん」と未練もにじませた。引退はせず、今後は闘病しながら後進の指導に当たる。「チャンバラは情感が大事。そういうところを、しっかり伝えたい」と、伝統芸を継承していく決意を見せた。

 チャンバラトリオは1963年、2010年に亡くなった南方英二さん(享年77)、伊吹太郎(78、94年脱退)の3人で結成。60年代に加入したゆうき哲也(結城哲也から改名、73)が80~90年代に脱退・再加入を繰り返し、94年からメンバー入りしていた前田竹千代さん(享年55)が08年に死去。最後は山根と志茂山高也(70)の2人だった。時代劇風のチャンバラを主題としたネタで笑いを取り、南方さんが考案したという蛇腹になった小道具「ハリセン」で一世を風靡(ふうび)。舞台だけでなく、多くのテレビ番組でも親しまれた。

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