西内まりや 不器用だから生まれた新曲「一緒に歩む」ファンに感謝

[ 2015年5月5日 12:05 ]

マルチな活躍で活動の幅を広げる西内まりや

 モデル、女優、歌手、番組進行役と多くの顔を持つ西内まりや(21)が、今度はソングライターに挑んだ。初めて作詞作曲した「ありがとうForever…」を6日に発売する。中学2年のデビュー以来、あらゆる仕事を器用にこなすように見えるが、本当は不器用なタイプ。これが魅力的でもあり、新曲もまた、不器用さがきっかけで生まれた。

 モデル、女優、歌手、番組進行役に、ソングライター…。多くの肩書を持つが、まだまだ挑戦したいことがある。

 「私、冒険家なんですよ。芸能の仕事が好きすぎて、新たな自分探しをしたくなっちゃう」。いろんなことが器用にできるタレントになりたいわけではない。唯一無二の存在になるべく、可能性を探っているのだ。

 中学までは“スポ根娘”だった。小学3年からバドミントンを始め、中学2年の時に地元の福岡市大会で優勝した。練習は学校が終わってから午後9時までで、週5日。筋肉づくりのために毎日プロテインを飲んだ。現在とは対照的に、一つのことに打ち込む少女だった。

 「毎日汗まみれ。メークって何?っていう生活だったから、スカウトされて衝撃だった。汗をかかない、こんなキレイな仕事があるなんて」

 中2で上京し、ティーン誌の専属モデルとして華々しくデビューを飾ったが、大きな悩みも抱えた。学校で友人関係がうまくいかなかった。不器用ゆえ、周りと調和できず孤立。高校2年の時には転校を余儀なくされたこともあった。

 「私自身、大人になりきれずに不安定だった。同級生から“なんでそんな仕事してるの?”と言われた時はなかなか立ち直れなかった」

 救ってくれたのがファンだった。自身のブログで人間関係の悩みを打ち明けると、コメント欄にファンからエールが寄せられた。そのうちブログでのやりとりが日課になった。「ブログは何より大切なもの。唯一、ブログしかコミュニケーションを取る機会がなかった」。孤独感から解放されたのは、ファンのおかげだった。

 そんなファンのために書き下ろしたのが、新曲「ありがとうForever…」だ。「上京してから8年間のことを思い出していると自然にお風呂の中でメロディーが浮かんだ。歌詞は、1回聞けば伝わるようなシンプルなものにした」。

 ♪ありがとう これからもよろしくね 同じ時間を過ごしたくて Forever…。ファンに感謝の気持ちを伝えるバラードだ。「時につまずいても、泣いてもいいっていう応援メッセージも込めた。一緒に人生を歩んでいるファンに一番に届けたかった」。つらかった時期を思い出したのか、少し涙ぐんで話した。

 13年には10代の女の子による「なりたい顔ランキング」で1位に選ばれた。少女たちの間でカリスマ的な人気がある一方、本当の人気の秘密は、不器用なまでにひたむきな姿が「応援したくなる」ところにあるのではないか。

 「表現者としてはまだまだ新人。いろんな現場でもまれて大きくなりたい」。西内の冒険はまだ始まったばかり。唯一無二の表現者になることで、今度はファンに恩返しをする。

 ◆西内 まりや(にしうち・まりや)1993年(平5)12月24日、福岡県生まれ。07年7月、ティーン誌「ニコラ」の専属モデルでデビューし、現在は「Seventeen」トップモデル。08年に日本テレビドラマ「正義の味方」で女優デビュー。昨年8月にシングル「LOVE EVOLUTION」で歌手デビュー。姉はタレントの西内ひろ(26)。1メートル70。血液型A。

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