京香 「読み聞かせ」の旅 全国5カ所の小学校で実施へ

[ 2015年5月4日 05:30 ]

子供たちの母親役を熱演する鈴木京香(C)2015「おかあさんの木」製作委員会

 東映の戦後70年記念映画「おかあさんの木」(監督磯村一路、6月6日公開)に主演した女優の鈴木京香(46)が「読み聞かせ」の旅に出る。「子供たちに平和への思いを語り継ぎたい」と自ら発案したもので、14日から21日まで全国5カ所の小学校を回る。

 児童文学者の故大川悦生氏が69年に発表し、幾度も小学校の国語教科書に採用された「おかあさんの木」が映画の原作。日中戦争、太平洋戦争に7人の息子を兵隊にとられ、そのたびに桐の木を植えて、子供たちの無事を祈った母の姿を描いた。

 「シンプルな語り口の中に、お母さんが子を思う気持ち、子がお母さんを思う気持ちなど大切なことがたくさんつまっていて、涙が出ました」

 原作に心動かされた鈴木が映画完成を機に思い立ったのが読み聞かせだった。「たくさんの子供たちとじかに触れ合えることがとても楽しみです。どう受け止めてくれるのか…一生懸命伝えたいと思います」と意気込む。

 映画の舞台となった長野県上田市から愛知県、大阪府、そして特攻隊員を多く送り出した鹿児島県や被爆地の広島市の小学校も巡回。鈴木は「他の地域で暮らす子供よりも日常で戦争に触れてきた子供たちと、あらためて平和について考えたい」と鹿児島、広島を訪れる意義を強調した。

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2015年5月4日のニュース