ふかわりょう 転機になった「5時に夢中」 MCは「白米であれ」

[ 2015年5月3日 11:00 ]

「5時に夢中!」のMCを務めるふかわりょう

 切れのあるコメンテーター陣にタブーのない番組作りで存在感を発揮し、今年4月に10周年を迎えたTOKYO MXの看板番組「5時に夢中!」(月~金曜後5・00)。MCを務めるふかわりょう(40)に番組進行の心構えを聞いた。

 12年4月からメインMCを務めているふかわ。マツコ・デラックス(42)、岡本夏生(49)ら日替わりのコメンテーター陣を相手にするMCは「猛獣使い」のようであるが、その中でまず心がけていることがあるという。「(コメンテーター陣に)のびのびコメントしてもらいたいというのが基本的にあって、それと同時にまず自分を消すというか。最初にいる猛獣が芸人である自分自身。そいつをまず倒しておかないとコメンテーターの方に対する環境が整わないので」。

 言いたい放題のように見えるコメンテーター陣の中でも特に手を焼くのは木曜コメンテーターの岩井志麻子(50)。「それぞれ癖のタイプが違うんですけど、やっぱり木曜日の志麻子さんはいつもぎりぎりアウトのところ狙ってくるので。ぎりぎりセーフのところいくこともあるんですけど、基本的にはアウト」。さらにどの曜日にしても収拾がつかなくなることは日常茶飯事だ。「あとはもういろんなところにボールが転がっていくので、取りに行くこともあればいかないこともあるので」。

 「5時に夢中!」のMCはふかわで6代目。「MCの方がある程度の時期で交代しているのが1つの特色だと思っているので、指し棒がバトンのような感じで、駅伝のランナーのようですね」と表現。さらに「ある人がタモリさんのことを白米のような存在だということをおっしゃっていたんですけど、やはり(帯番組で)日替わり定食であるのであれば、(MCは)ご飯であるべきだなあと。毎日毎日おかずが替わって。そういう役割だとは思っているんですけど。そういう意味では白米であろうという意識はありますね」とMCに対する心構えも語った。

 また、この仕事がふかわの芸能生活にとって1つの転機になったとも言う。「芸人の世界ってどこまで若手かあいまいではあるんですけど、1つの記号として自分を『私』と言い始めたところから別のステージになると思うんです。気持ちの切り替わりになった気はしますね。それは年相応のことなのかもしれないですけど。この番組やってなかったら未だに自分のことを『私』と言わずに今に至っているかもしれない。それは良かったなあと思います」。

 3年間もMCを務めると印象的な出来事や思い出も数多くあるかと思いきや、「具体的にこれだっていうのは。どれも刺激的なんだけど、毎日がハプニングの連続なので…」。しばらく考えた後に出てきた答えは14年9月に行ったスタジオアルタ(東京・新宿)での公開生放送だった。「アルタはやっぱり印象に残っていますね。(笑って)いいともに出ていたことがあったのでそういう付加価値もあって。気を遣ってなのか、タモリさんが使っていた楽屋を使わせていただくことになって。番組は違いますけど、MCとしてこの楽屋が使えるということに対する緊張感や誇りを感じることができましたね」。

 5月5日にはアルタで2度目の公開生放送を行う。今回の観覧は親子限定とあって「一番子供に見せちゃいけない番組だと思う」と苦笑したが、「現象として面白い感じになればいいなと思いますね」と力みなく自然体で意気込みを口にした。

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2015年5月3日のニュース