テリー伊藤 恩人・愛川欽也さんしのぶ「黒澤映画みたい かっこいい去り方」

[ 2015年4月21日 19:31 ]

サイン会を行ったテリー伊藤

 演出家でタレントのテリー伊藤(64)が21日、都内の書店で著書「長嶋茂雄を思うと、涙が出てくるのはなぜだろう」サイン会を開催。イベント前に報道陣の取材に応じ、15日に肺がんのため、80歳で死去した司会者で俳優の愛川欽也さんへの思いを語った。

 「本当に愛川さんにも世話になった」と話したテリー。「初めてスタジオディレクターをやった時の司会者が愛川さんだった」といい、「それから50本以上の特番の司会をやってもらっている」と思い出を語り始めた。「ディレクター時代は本当にハチャメチャなことばかりやっていて、みんな愛川さんが司会をやってくれた。愛川さんがバランス(感覚)を持っていて、おもしろおかしくやってくれるんです。あれがもし一緒になって、乗って来られちゃうと困っちゃうけど、何やってんだよ!って言ってくれるから僕らも生きてくる。そっくりショー番組もやってもらったけど、一番最初に、素人を呼び捨てにした人じゃないかな。(ビート)たけしさんよりも早く、早く帰れ!とか言ってくれたような人」となつかしんだ。

 愛川さんが20年間司会を務めたテレビ東京「出没!アド街ック天国」の1000回記念で、愛川さんラストの出演となった3月7日の放送にもテリーは出演。「最後の『アド街ック天国』にも出させてもらった。最後なのに、いつもの調子で話してくれて、しゃべりもしっかりしていた。てっきり“海外でも行くんですか?”って言っていたんです。あんな形でお別れすることになるとは思わなかった」と思わぬ形での最後に驚きを隠せない様子。

 ただ「愛川さんらしい、かっこいいお別れの仕方だなと」とも。「黒澤(明)監督の『用心棒』とか『椿三十郎』みたいな、かっこいい去り方。本当に僕の恩人です」と故人への感謝を口にした。

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2015年4月21日のニュース