鴈治郎「地方の居酒屋楽しみ」 襲名披露で47都市87公演

[ 2015年4月13日 13:33 ]

巡業公演「松竹大歌舞伎」の製作発表を行った中村鴈治郎

 歌舞伎俳優の中村鴈治郎(56)の襲名披露として開催される巡業公演「松竹大歌舞伎」(東コース・6月30日~7月31日、西コース・8月31日~9月25日)の製作発表が13日、都内のホテルで行われた。

 今年1~2月の大阪・松竹座で上方歌舞伎の大名跡である四代目鴈治郎を襲名。現在は歌舞伎座公演中で、6月の博多座を経て全国47都市で計87公演を行う。演目は両コースとも、狂言「双蝶々曲輪日記 引窓」、口上、「連獅子」の構成となっている。

 鴈治郎は、「地方公演は、その土地土地で待っているたくさんの方に歌舞伎を届けられる貴重な機会。いろんな思いを持って回っていきたい」と意欲。さらに、「その場その場でいろんなものが食べられるのも楽しみ。居酒屋が好きなので、いい所があったら紹介してください」と呼びかけた。

 父の坂田藤十郎(83)も口上で全公演に帯同予定で、「父と一緒なのはうれしいことですし、“何かやらせろ”と言っていたけれど、そうなると昼夜で4役をやらなければならなくなるので、とてもじゃないがやめてくれと言った」と苦笑い。そして「もれなく母(扇千景)もついてくると思う」と冗談めかした。

 また、東日本大震災の際に福島・南相馬にボランティアで訪れたことがあるそうで、福島、宮城、岩手での公演には特別な思いがある様子。「何かしらのことができないかと考えている。これをやったから何かがすぐに表れるわけではないと思うが、一過性のものにしてはいけないと思っている」と話していた。

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2015年4月13日のニュース