【月9ようこそ、わが家へ】嵐・相葉ハマり役!恐怖呼ぶカメラワーク

[ 2015年4月13日 11:00 ]

「ようこそ、わが家へ」第1話の1場面(寺尾聰と南果歩)

 「嵐」の相葉雅紀(32)が主演を務めるフジテレビ“月9”「ようこそ、わが家へ」(月曜後9・00)は13日、15分拡大でスタートする。

 TBS「半沢直樹」などで知られる直木賞作家・池井戸潤氏(51)の同名小説を原作に、ストーカーの恐怖と企業の謀略に立ち向かう家族を描くサスペンスタッチのホームドラマ。主人公を原作の父親から長男に変更し、相葉が同局の看板ドラマ枠「月9」に初主演する。

 デザイナーの倉田健太(相葉)は温厚だが、気弱で争い事が大の苦手。ある日の夕方、帰宅する途中、健太が駅のホームで列車を待つ乗客の列に並んでいると、ニット帽の男が割り込み、女性を突き飛ばした。いつもなら黙って見過ごす健太だが、この日は男を注意。男はすごすごと、その場を立ち去る。

 電車からバスに乗り継いだ健太だが、途中で“割り込み男”が乗ってきたことに気づく。尾行されていたのか…。不安を覚えた健太は途中下車。何とか男を振り切り、帰宅する。翌朝、母親の珪子(南果歩)が世話している玄関前の花壇の花が無残にもすべて引き抜かれていた――。

 臆病だが、思いやりがある好青年の健太は、相葉にハマり役。トップアイドルでありながら親しみやすい相葉のキャラクターが生かされている。

 倉田家が嫌がらせをされる場面や顔だけは映らないストーカーとみられるニット帽の男をとらえるカメラワークが秀逸。対象にじわじわ迫り、時に引きのショットを巧みに挿入。効果音と相まって、正体の分からぬ恐怖を表現する。傑作スリラー「シックス・センス」などのM・ナイト・シャマラン監督(44)の映画を見るようだ。

 その一方、原作には登場しないドラマオリジナルの雑誌記者役を演じる沢尻エリカ(29)と相葉のやり取りはクスッと笑える。役名・神取明日香をイジるくだりは見事で、サスペンスの中の清涼剤。沢尻はサバサバした女性を生き生きと好演している。

 会社の不正行為に気づいたことで窮地に追い込まれる父親・太一は寺尾聰(67)元カレにしつこく追い回される妹・七菜は有村架純(22)が演じる。初回は、太一の部下で不正を告発する西沢摂子役の山口紗弥加(35)がインパクトを残した。

 脚本は「謎解きはディナーのあとで」「ストロベリーナイト」などの黒岩勉氏。演出は「愛という名のもとに」「ひとつ屋根の下」など90年代の数々の名作から「空から降る一億の星」「プライド」「Dr.コト―診療所」シリーズ、映画「冷静と情熱のあいだ」の中江功氏。

 ストーカーとの闘いの火ぶたが切られた初回。今後の展開が待ち遠しい。

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