フジ社長がスタッフ断罪 「黒い看護婦」監督クレジット拒否で

[ 2015年2月27日 17:21 ]

フジテレビの亀山千広社長(58)が27日、定例会見を開き、13日夜に同局で放送したスペシャルドラマ「黒い看護婦」で、監督ら制作スタッフがエンドロールのクレジット掲載を拒否したとされる問題について「我々の調整の稚拙さとしか言いようがない」と厳しく自社スタッフの対応を非難した。

 同作は女優の大竹しのぶ(57)主演で2002年に発覚した久留米看護師連続保険金殺人事件を題材に、フィクションとして再構成したスペシャルドラマで、13日午後10時から放送された。監督は映画「学校の怪談」「愛を乞うひと」などで知られる平山秀幸氏(56)が務めたが、時間枠の変更で作品を17分短くすることになったことで、平山氏をはじめ、制作スタッフのクレジット掲載の辞退が相次ぎ、エンドロールからすべてのスタッフの名前が消えた。

 亀山社長は事実を認め、「そもそも土曜日の枠で作っていたところ、スポンサーの事情などで枠を移動したいということで尺を短くすることになったと聞いている」と経緯を説明。「時間枠があるわけですから、カットすることはあると思う。ただ、お互い了解のうえでやるべき」とカットしたこと自体には理解を示しつつも、その対応に問題があったとした。

 自身も「踊る大捜査線」シリーズを手がけるなど、名物ドラマプロデューサーとして名を馳せた一人。「十何分も切るということはそんなに簡単なことではないんです」と制作側の苦労を理解したうえで「監督と何度も話し合いが行われた上で、番組の形を成していくという調整にあまりにも不備である、ということを認めざるを得ない。ものを作っている人間にどう向き合うのか、それは視聴者に向き合うのと同じこと。理由があって作るわけで、それに対して非常に礼儀がなってない、自分が作っていた側なのでいただけない。我々の調整の稚拙さとしか言いようがない」と自社スタッフの対応を断罪した。

 一部メディアでは、今回の自体に監督側からの厳しいコメントも掲載されているが、「ちゃんと真しに作り手側と向き合って、調整すれば、あそこまで書かれることはならないでできたと思う。話し合いはしたというが、ちゃんとコンセンサスが取れたかということ。制作会社の方と相談し、監督と相談し、それ(了承)がニュアンス的に渋々だったのかという感覚は交渉した側の人間がもっと研ぎ澄まさないといけない」と厳しい口調で続けた。

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2015年2月27日のニュース