檀れい 三津五郎さん偲ぶ「笑顔忘れらない」 八千草薫らも悲しみ

[ 2015年2月25日 19:21 ]

目に涙を浮かべ坂東三津五郎さんとの思い出を語る檀れい

 21日にすい臓がんのため59歳で死去した歌舞伎俳優の坂東三津五郎(ばんどう・みつごろう)さんの本葬が25日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。歌舞伎関係者ら著名人を含め、5000人が故人を見送った。

 映画「武士の一分」(06年)や映画「母べえ」(08年)で共演した女優の檀れい(43)は「心遣いがステキな方でした。一生懸命精進していいお芝居ができる人間になりますので、見守っていてくださいとあいさつしました」と涙。印象的な思い出を聞かれ、「(昨年)8月の歌舞伎座での公演に行かせていただいて、嬉しそうな笑顔で迎えてくださり、開演するって時だったのに話が止まらなくて、始まりますから私行きますって言っても、まあまあいいじゃないかと言われて、その笑顔が忘れらないです。それが最後だったと思うと…」と声を震わせた。

 「日本舞踊坂東流」の弟子でもあった落語家の林家正蔵(52)は「お付き合いも長いもんで15年。お兄さんとずっと食事をしたり、落語のことを教えていただいたり、いろいろなアドバイスをいただいた」。互いの本名である「寿さん(守田寿)」「泰孝ちゃん(海老名泰孝)」と呼び合っていたことを明かし、「とても出来の悪い弟分だったと思います」と目を潤ませた。

 舞台での共演経験のある八千草薫(84)は「体調がよくなられるよう、ずっとお祈りしていましたので本当に残念でなりません。去年、歌舞伎座の楽屋に伺ったのが最後でした。舞台で三津五郎さんと共演した時はすごく緊張していて、うまくいかないことがあったんですけど、励ましてくれたことがとてもうれして印象に残っています。最後に踊りを拝見したかったんですけど…今は本当に悲しい気持ちでいっぱいです」と話した。

 同じく舞台での共演経験のある三田佳子(73)は「まだお若いから信じられない。2年前、私のお芝居を見に来てくれた時に楽屋に寄ってくださって、それが最後になりました。『これからは三津五郎さんが頑張ってみんなを指導してくださいね』と言うと『そうしなきゃな』と笑顔でおっしゃっていたのに。寂しいですね」と突然の訃報を悲しんだ。

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