日本版スーザン・ボイル?「リアル田舎娘」歌手デビュー

[ 2015年2月21日 05:30 ]

青森県田舎館村出身で、3月25日にデビューする佐々木真央

 「リアル田舎娘」が歌手デビューする。青森県田舎館(いなかだて)村出身の佐々木真央(20)で、TBSのボーカルオーディション番組「Sing!Sing!Sing!」で昨年10月、グランプリに輝いた。河口恭吾(40)の「桜」のカバーなどバラードを売りにしたミニアルバム「佐々木真央」で来月25日、ビクターからデビュー。オーディション番組から世界的スターにのし上がった英国女性スーザン・ボイル(53)の日本版となるか注目だ。

 田舎館村は人口約8000人。横綱・栃ノ海の出身地で、田んぼアートが有名。村の企画観光課は「田んぼアートの村から世界に羽ばたいていくことを期待している。夢の実現のために頑張ってほしい。それが結果として村の名を広めることにつながるのであれば、これ以上うれしいことはない」と期待する。佐々木は、村では有名な歌好き少女。近所の大人の前で歌っては「上手だね」とお小遣いをもらうこともあった。歌を習ったことはなく、高校卒業後は介護の仕事に就いた。

 オーディションを受けようと思ったきっかけは13年6月、介護相手の老人たちを前に歌った時のこと。介護施設内で約50人を前に、ホイットニー・ヒューストンの「オールウェイズ・ラブ・ユー」を歌うと数人が涙を流して聞き入った。英語の歌詞が分からないはずなのに、歌声で人の琴線に触れ「歌手になる」と決意した。

 昨年3月に上京。同5月、オーディションに参加。「いきものがかり」らをプロデュースする本間昭光氏(50)ら審査員が推した。普段は津軽弁が強くあか抜けないが、歌うと一変する天才歌姫。本間氏は「時折見せる未完成な部分にさえ、まだ見ぬ深いポテンシャルを感じている」と絶賛している。

 ◆佐々木 真央(ささき・まお)1994年(平6)7月26日、青森県生まれ。会社員の父と専業主婦の母との間に生まれ、地元の私立高校を卒業後の13年就職。1メートル50。血液型O。

 ▼田舎館村 津軽平野南部に位置。面積22・31平方キロメートルで県内最小。人口は1月末現在8167人。基幹産業は農業。色の異なる稲を使い、田んぼをキャンバスに見立てる「田んぼアート」を93年、村おこしの一つとして始めた。弥生時代中期の「垂柳遺跡」も有名。

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2015年2月21日のニュース