鈴木京香 受け止めた重み、ふるさとへ「仕事で恩返し」

[ 2015年1月21日 05:30 ]

毎日映画コンクール田中絹代賞を受賞した鈴木京香は震災復興への思いも語った

2014年(第69回)毎日映画コンクール 田中絹代賞

 「畏(おそ)れ多い方の名前がついた賞。戸惑いもしましたが、これを励みに“もっと頑張りなさい”と言われているんだと、今はそう思っています」と、鈴木京香(46)は重みをしっかりと受け止めた。

 田中さんが67歳で亡くなったのは1977年。むろん面識はないが、「顔立ちの清そな可愛らしい人。そんなイメージがあります」と大先輩の印象を口にした。

 森田芳光監督の映画「愛と平成の色男」で女優デビューしたのが平成に入った89年。91年放送のNHK朝のテレビ小説「君の名は」でヒロイン真知子役に抜てきされ、国民的女優に躍り出た。

 その後も森田監督「39 刑法第三十九条」、崔洋一監督「血と骨」、そして「映画人としてのたたずまいを教えていただいた」と感謝する市川崑監督の「帰って来た木枯し紋次郎」、さらに三谷幸喜氏脚本のドラマ「王様のレストラン」などで階段を駆け上がってきた。

 仙台市出身。公開中の映画「救いたい」では麻酔科医という役を通して、復興への思いを銀幕に焼き付けた。「震災を経て、ふるさとへの思いが今までと違った重みを持ちました。仕事で恩返しをしていくことが大事だと思っています」

 事務所設立の際、脚本家の井上由美子さんが寄せてくれた中村草田男の句「勇気こそ 地の塩なれや 梅真白」に励まされる毎日。勇敢なれ。チャレンジは続く。

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2015年1月21日のニュース