小百合&二宮 山田監督新作、母子役で初共演 息もピッタリ

[ 2014年12月18日 05:30 ]

壇上で笑顔を見せる(左から)山田洋次監督、吉永小百合、黒木華

 山田洋次監督(83)の次回作で吉永小百合(69)と人気グループ「嵐」の二宮和也(31)が母子役で初共演することが17日、都内ホテルで発表された。原爆投下から3年後の長崎を舞台にした「母と暮せば」で、吉永は「二宮さんと素敵な親子をつくっていく」と意欲をにじませた。

 「母と暮せば」のタイトルだけを残して逝った故井上ひさし氏の遺志を受け継ぐ形で山田監督が映画化に乗り出す。原爆で亡くなった息子が3年後に母の前に現れるというファンタジー。山田監督は「生涯で一番大事な作品を作ろうという気持ちでいます」と気合十分。構想を練る過程で吉永と二宮の配役が浮かんでいたと明かした。

 寅さんシリーズの2作を含め、山田作品5本目の出演となる吉永は「山田学校に帰ってくることができてうれしい。“母べえ”“おとうと”では娘の母親を演じましたが、今回初めて男の子の母。全国の二宮さんファンからにらまれそうですが…」と話し、会場を笑いに包んだ。

 胸を借りる二宮も「常に映画の中にいる人が目の前に飛び出して来た感じ。全国の吉永さんファンににらまれないように気をつけます」と、吉永のコメントを逆手に取るなど、早くも息の合ったところを見せつけた。

 二宮の恋人役で黒木華(24)も出演。「“小さいおうち”に続いて山田組に呼んでいただき光栄です」と目を輝かせた。作品は戦後70年の15年に創立120周年を迎える松竹のトリを飾り、小津安二郎監督の誕生日にして命日の12月12日に公開。山田監督は「戦争のとき“銃後”にいた僕たちが語り継がなければいけないと思っている」と強調して締めくくった。

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2014年12月18日のニュース