「美味しんぼ」単行本でセリフを修正 鼻血の絵はそのまま

[ 2014年12月11日 05:30 ]

単行本で表現が一部修正された漫画「美味しんぼ」(左上)と4月に発売された漫画誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」

 東京電力福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を出す描写などが議論になった漫画「美味しんぼ」(雁屋哲・作、花咲アキラ・画)が、週刊連載をまとめた単行本「福島の真実(2)」で、原発訪問と鼻血の直接の因果関係を否定する表現などに修正した。単行本は10日、発売された。

 単行本は、小学館の漫画誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」4月28日号などの連載をまとめたもの。鼻血を出す描写など絵はそのまま。医師の発言が「鼻血が出るほどの線量を浴びたとは思えません」とされるなど、吹き出し内の文字5カ所以上を変更。荒木田岳福島大准教授の除染に対する発言や、被災地のガレキが焼却された大阪府の住民の健康被害についての発言なども変更した。

 作者の雁屋氏はブログで、一連の問題に対する自身の見解をまとめた本を来年1月に刊行すると明らかにした。

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2014年12月11日のニュース