神山氏が見た佐村河内氏の全て…「虚像はメールでつくられた」

[ 2014年12月6日 05:30 ]

 ノンフィクション作家神山典士氏(54)による「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」(文芸春秋社)が12日に発売される。神山氏は、耳が聞こえない作曲家として活動していた佐村河内守氏(51)のゴーストライター問題を最初に報道。「作曲家・佐村河内守」が生まれた背景や神山氏が同問題を知ったきっかけ、暴くまでの佐村河内氏による“命乞い”の様子などをつまびらかに描いている。

 スポニチ本紙の取材に対し、神山氏は「佐村河内氏の虚像は電子メールによりつくられ、そして崩壊した」と語る。メールが一般化し始めた1996年に、佐村河内氏と後にゴーストライターとなる作曲家の新垣隆氏(44)は接触。以後、主にメールでのやりとりを重ねて虚像をつくり上げていった。しかし、メールのデータが証拠になり崩れ去ってしまう。神山氏は「結局メールからウソがばれてしまった。皮肉だね」と微笑を浮かべた。

 先月25日には大阪地裁で、コンサート運営会社が佐村河内氏に対し約6100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が開かれた。神山氏は「きっと多額の賠償になって大変だろう」と佐村河内氏に同情を示しながらも「しっかり罪の償いをしてほしい」と訴えた。

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2014年12月6日のニュース