東京芸大 「音楽家の卵」地方で発掘、教授陣が直接指導へ

[ 2014年11月25日 11:00 ]

 東京芸術大(東京都台東区)が、音楽の才能がある小学生を発掘して、教授陣が直接指導する「逸材リサーチ・プレレッスン(仮称)」を来春から実施することが25日、大学への取材で分かった。主に地方在住の小学生を対象とする予定。

 大学の担当者は「音楽分野は早期教育が非常に有効と言われている。地方の『音楽家の卵』が世界に羽ばたくきっかけになれば」と話している。

 大学によると、来年2月に福岡市でフルートとバイオリン、同3月に札幌市でピアノとフルート、バイオリンのレッスンを行う予定。対象は小学4~6年生で2014年中に公募を始める。教授陣が福岡と札幌にそれぞれ出向き、選ばれた40人程度に公開指導する。その後は、夏休みなど長期休暇で東京・上野にある大学のキャンパスで合宿を行うという。

 15年度からは大阪市や名古屋市、仙台市など指導する場所を拡大し、楽器の種類も増やす方針。対象も中学生や高校生まで広げる。16年度の入試からは音楽学部で「飛び入学」制度の導入も検討しており、「プレレッスン」と併せて若手の早期育成に力を入れる方針だ。

 また大学は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やパリ国立高等音楽院など世界のトップレベルで活躍する音楽家を招聘し、学部生や大学院生を指導する計画も進めており、担当者は「プレレッスンを受ける子どもたちが直接指導を受ける機会もつくりたい」としている。

 大学は将来、美術分野でも「プレレッスン」の実施を検討したいとしている。

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2014年11月25日のニュース