「東京」作詞の及川眠子氏が百田氏批判「人間のクズみたいな人間」

[ 2014年11月17日 18:00 ]

「殉愛」著者の百田尚樹氏

 作詞家の及川眠子氏(54)がツイッターを更新し、歌手やしきたかじんさん(享年64)の闘病生活をベストセラー作家・百田尚樹氏(58)が著した「殉愛」(幻冬舎)に対し私見をつづった。

 「殉愛」はアマゾンの全レビュー中6割以上が最低評価となる一方で、約3割は最高評価と賛否両論となっているが、百田氏はこれを受けツイッターで「実態も真実も何も知らない第三者が、何の根拠もなく、匿名で人を傷つける。本当に人間のクズみたいな人間だと思う!」で不満をあらわに。

 たかじんさん最大のヒット作「東京」など、たかじんさんへ数十曲詞を送った及川氏は「ちゃんと金を払って本を購入した読者の批判に対し、人間のクズ呼ばわりをする。世間に出したものがあれこれ言われるのは当然。私たち物書きはそれでゴハンを食べさせてもらっているのだ。世の中すべてが味方ではない。その覚悟なしに物書きなんてやれねえよ」と百田氏の発言を批判した。

 さらに「殉愛」ではたかじんさんの元マネジャーK氏を犯罪者扱いする部分があるが、百田氏がこの人物に取材していないことに触れ「なぜウラも取らずに、1人の人間を犯罪者だと決めつける? ノンフィクション作家を名乗るのであれば、きちんと本人に取材すべき」と指摘。

 「ヨメとマネージャー双方に会った、たぶん数少ない人間の一人」である及川氏は「百田さんに犯罪者扱いされても、きっと彼は訴えることをしないだろう。なぜなら彼が公の場に出ることで、今以上にたかじんの名を汚してしまうことを知っているから。必死で看護するのが愛なら、ただ黙して耐え続けることも愛なのだ。それを理解できない人もいるけどね」とK氏を擁護した。

 また、百田氏の「実態も真実も何も知らない第三者が、何の根拠もなく、匿名で人を傷つける」というツイートに対し「実態と真実をちょぴっとだけ知ってる人間が、ちゃんと実名を出して問うている。でも答えてもらえない。私じゃ役不足ですかぁ?」と皮肉も。その上で「百田さんのことを貶めるつもりもない。百田作品が面白いのは事実。ただ、あの物語が『小説』だったらよかったのにと思うだけだ」と思いを述べた。

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2014年11月17日のニュース