勘九郎＆七之助　勘三郎さんの墓前で祈願「パワーを下さい」

中村勘三郎さんの墓前で追善公演の報告をした（前列左から）水谷八重子、中村七之助、中村勘九郎、波乃久里子、（後列左から）柄本明、近藤正臣

　新橋演舞場の「１１月新派公演」（１日初日）に出演する歌舞伎中村勘九郎（３２）、七之助（３１）、女優水谷八重子（７５）、波乃久里子（６８）らが２８日、東京都台東区の西徳寺にある十七世、十八世中村勘三郎さんの墓前で成功を祈願した。

　同公演は、先々代の二十七回忌、先代勘三郎さんの三回忌追善興行。新派初挑戦で名作「鶴八鶴次郎」の鶴次郎を演じる勘九郎は「父が生前、祖父の追善でやろうと決めていた演目。父がいないのは不思議な気持ちだが、大役をさせていただけることには感謝です」。美しいヒロイン、鶴八役の七之助は「新派には女形がないので、まさか出るとは思ってなかった。父に“パワーを下さい”とお願いした」と話した。２人の勘三郎さんと何度も共演した八重子は「十七代目が入院していた病院で走り回っていた兄弟がこんなに立派になるなんて」。近藤正臣、柄本明ら実力派が脇を固める。