ゆるキャラGP 悲願V狙うぐんまちゃんに思わぬライバル出現

[ 2014年9月3日 08:50 ]

<ゆるキャラグランプリ2014投票開始イベント>スカイツリーを背にポーズを取る(左から)出世大名家康くん、バリィさん、くまモン、さのまる、ぐんまちゃん

 ゆるキャラの日本一を決定する「ゆるキャラグランプリ2014」のインターネット投票が2日、始まった。都内では投票スタートイベントが開催され、2年連続3位の「ぐんまちゃん」(群馬県)が登場。富岡製糸場の世界文化遺産登録の勢いで悲願のグランプリを狙うが、思わぬライバルが出現。島根県の「しまねっこ」で、こちらも皇室との結婚という慶事を控える出雲大社の力を受けて上位を目指している。

 あと一歩で頂点に手が届くぐんまちゃん。イベントでは司会から「丑(うし)年の今年、人気が爆発」と紹介されて出ハナをくじかれたが、くまモン、さのまるなどが立ち去る中、最後まで会場に残ってファンと握手。担当者は「午(うま)年の今年こそグランプリを獲る」と気持ちを代弁した。

 追い風となるのは富岡市の富岡製糸場と絹産業遺産群が6月に世界文化遺産に登録されたこと。登録後、観光客が急増。県関係者も「世界遺産の勢いに続きたい」と意気込んでいる。

 昨年グランプリの「さのまる」(栃木県佐野市)は今年、アンバサダーとして大会PRに専念。同2位の「出世大名家康くん」(静岡県浜松市)は「家康公も三方ケ原の戦いで敗れた後、充電期間を経て天下を獲った」(浜松市担当者)と今年は充電(不出馬)するため、ぐんまちゃんには追い風が吹いている。

 そんな中、“キーキャラ”になりそうなのが同10位の「しまねっこ」だ。県内きっての人気スポット出雲大社では10月5日、高円宮家の次女・典子さまと同神社の禰宜(ねぎ)、千家国麿さんの挙式を予定。60年ぶりの改修となる大遷宮で縁結びブームも相まって注目が高まっている。

 2日午後7時現在、暫定首位は順当にぐんまちゃんで、しまねっこは6位。世界遺産と皇室との挙式という“慶事”対決の行方に注目が集まる。さらに伏兵と言われているのが空前のブームが続いている兵庫県朝来市の国史跡・竹田城跡から「たけじぃ」。頭に「雲海」を乗せたゆる~い雰囲気はゆるキャラの王道。福島県いわき市の国宝・白水阿弥陀(あみだ)堂のキャラクター「徳ひめちゃま」(いわき市内郷商工会)も参加しており今年は文化財に関連するキャラクターが強そうだ。

 実行委員会によると、今年のエントリー数は1670体で過去最高。海外からも米イリノイ州の「Big Lincoln」など7体が参加。決選投票は11月1~3日に愛知県で行われる。

 ≪個性派ぞろいの企業枠≫昨年新設された「企業枠」には、超有名キャラもエントリー。菓子製造メーカーの湖池屋からはスナック菓子で人気の「スリーポリンキーズ」が参戦。横浜名物として知られる「シウマイ」製造の崎陽軒からは、シウマイのしょう油入れにも使われているひょうたん形の「ひょうちゃん」が出馬した。また、自衛隊の群馬地方協力本部からはキャラクター「だるまん」が出場、興味を引きそうだ。

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