小百合 モントリオール世界映画祭2冠に思わず「キャーッ」

[ 2014年9月3日 05:30 ]

カナダのモントリオール世界映画祭で主演した「ふしぎな岬の物語」が審査員特別グランプリを受賞し、スピーチする吉永小百合

 カナダで開催されていた第38回モントリオール世界映画祭の審査結果が日本時間2日朝に発表され、吉永小百合(69)が企画・主演した「ふしぎな岬の物語」(監督成島出)が審査員特別大賞とキリスト教関連団体が贈るエキュメニカル審査員賞をダブル受賞した。授賞式で吉永は「手作りの映画がこんなに温かく受け止めてもらえるなんて思ってもみなかった」と小躍りして感激。近く都内で“凱旋”会見を行う。

 「CAP NOSTALGIE」とケベック州の公用語であるフランス語で作品名が告げられると、客席で見守っていた吉永は思わず「キャーッ」と叫んだ。繁華街の一角にある劇場で行われた授賞式。会場を埋めたおよそ1000人の観客からは拍手とともに「ブラボー!」の声も飛んだ。

 同行した阿部寛(50)と一緒にステージに上がり、トロフィーを手渡されると何度も何度も客席に頭を下げた。薄いピンクの和服姿。吉永は「スタッフ一同、皆さまに感謝いたします」とフランス語で喜びを表現。阿部も「とても幸せです」と英語でスピーチした。

 グランプリに次ぐ審査員特別大賞に加え、コンペ部門を含む全作品が対象となるエキュメニカル審査員賞も贈られ、喜びも格別。初めて企画から参加した「プロデューサー吉永小百合」にとっても大きな2冠で、「こんなに温かく受け止めていただけるとは思ってもいなかった。観客の皆さんに“感動した”と言ってもらえたのが一番の喜びです」と興奮は冷めなかった。

 阿部も「もしかしたらと思っていましたが、本当に賞を頂けて良かった。(共演の)笑福亭鶴瓶さんが高いお寿司屋さんに連れていってくれるそうです」と笑顔で語った。

 岬のカフェの女店主とそこに集う人々の交流を描いた物語。海外の映画祭で初めて賞を手にした吉永は「人と人が絆を持って生きていくことの大切さを謳(うた)っている作品が、外国でこんなふうに受け止めていただけたというのは本当にうれしい」と、いつまでも喜びに浸っていた。

 モントリオールでの受賞をステップに米アカデミー賞外国語映画賞もさらった「おくりびと」のように、さらに世界に飛躍するか楽しみになってきた。10月11日の日本公開にも弾みがつきそうだ。

 ▼成島出監督 人と人とが思いをもって「つながる」ことだけが人を救っていく、という普遍的なテーマが海外でも受け入れられたことを大変うれしく思います。

 ▼竹内結子 いち吉永小百合ファンとして、この作品に登場がかなった出演者としてひたすら喜び、感謝の気持ちでいっぱいです。

 ▼笑福亭鶴瓶 両方獲りましたと聞いた瞬間に鳥肌が立ちました!吉永さんの思いがようやく花咲いたと思います。

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