大泉洋 極意は無欲「やってみたい仕事ってあんまりない」

[ 2014年6月1日 10:30 ]

記者の質問に答える大泉洋
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 俳優の大泉洋(41)が、公開中の主演映画「青天の霹靂(へきれき)」で、プロ顔負けのマジシャンを演じている。特撮、CGは一切なしで、すさまじい手さばき。さすが、マルチタレント。今後も挑戦したいことがさぞ多いかと思いきや、「新しいことを始めたいという熱意はない」と意外な答え。仕事の極意は「無欲」。その心の内を聞いてみた。

 「本当のことを言うと、やってみたい仕事ってあんまりないんですよ。なんとなく、面白そうな仕事を頂けるので頑張ってみようと。そんな気持ちですね」

 落ち着いた表情で訥々(とつとつ)と語る。そして、「とにかく面倒くさがり。放っといたら何もしないんですよ」と自虐的に笑う。俳優、歌手、タレント、エッセイストなど、多方面で活躍。それにしては控えめな発言だ。

 もともと、俳優で大成できるという確信はなかった。学生時代に演劇研究会の仲間と劇団「TEAM NACS」を結成。その活動が注目を集め、地元北海道のテレビ番組に出演するようになった。これをきっかけに、北海道ローカルのバラエティー「水曜どうでしょう」でブレークをつかみ、全国的なスターへと駆け上った。

 「ラッキーだったと思いますよ。アルバイトで始めたテレビ出演が、まさか41歳までの仕事につながると思わなかったですし、仲間とやっていた劇団の役者が、いまこんな素晴らしい映画に出させてもらってるのは本当にありがたいこと」。殊勝に話す姿は、テレビで大ハシャギするのとは対照的だ。

 ただ、人に頼って生きていける芸能界ではない。大泉を支えているのは仕事へ傾ける情熱。「期待に応えたいという熱意だけはあるんですよね。自分で何かしたいと思わない分、人から言われたことはやりたいし、“やればできるんじゃないかな”と思う」。無欲だが、無気力ではない。

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