愛之助ら恒例「船乗り込み」 博多川に屋号飛び交う 2日から公演

[ 2014年5月29日 16:58 ]

博多座の歌舞伎公演を前に行われた「船乗り込み」で、見物客に手を振る(先頭左から)片岡愛之助、中村翫雀、市川染五郎ら=29日午後、福岡市博多区

 6月2日に福岡市の博多座で始まる歌舞伎公演を前に、出演俳優が小舟に乗って顔見せをする恒例の「船乗り込み」が29日、同市の博多川であった。約3万人の見物客が両岸を埋め尽くし、坂田藤十郎や片岡愛之助らに「山城屋!」「松嶋屋!」などと掛け声を飛ばした。

 初夏のような強い日差しの下、役者13人と市民らを乗せた10隻の小舟が、にぎやかなおはやしの音色とともに約800メートルをゆっくりと下った。白い紙吹雪が舞う中、役者は観客からの声援に手を振って応えた。

 下船後の式典で、愛之助は「ここに集まっているだけではだめ。どうぞ博多座にお越しください」とPR。「千秋楽まで精いっぱい務める」と意気込んだ。

 船乗り込みは、歌舞伎俳優が公演の地に到着したことを知らせる伝統行事で、大阪松竹座と博多座で行われている。博多座では1999年の開場以来、悪天候時を除き毎年開催されている。

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