ディズニー社 収益大幅アップ「アナ雪」ヒットが貢献

[ 2014年5月8日 05:30 ]

大ヒット中の「アナと雪の女王」(C)2014 Disney.All Rights Reserved.

 米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニー社が6日(現地時間)、2014年1~3月期決算を発表し、純利益は前年同期比27%増の19億1700万ドル(約1950億円)となった。アニメ映画「アナと雪の女王」の大ヒットが貢献した。日本でも映画、サントラがともにチャート首位に立つ大ブーム。日本版主題歌の歌詞のように「ありのままの」アナ雪現象は衰えを見せる気配がない。

 米ウォルト・ディズニー社によると、売上高も前年同期比10%増で116億4900万ドル(約1兆2000億円)。このうち“アナ雪”がけん引した映画関連事業の売り上げは35%増と大きく伸びた。また、カリフォルニア州のディズニーランド・リゾートなどの収入が堅調だったテーマパーク・リゾート事業も8%増えた。

 「アナ雪」は昨年11月に米国で封切られ、米アカデミー賞長編アニメ賞と歌曲賞を受賞。全世界興行収入は6日現在、11億6924億ドル(約1190億円)で歴代アニメ映画で世界1位。

 米ニューヨーク・タイムズ電子版によると、ディズニー社が映画の海外最重要市場の一つと位置づけているのが日本だ。狙い通り、50カ国(米国を除く)の興収は日本がトップ。7日までに159億円(興行通信社調べ)を突破した。この数字は日本の洋画アニメで歴代1位。日本で公開された映画の歴代興収でも、3D作品「アバター」(156億円)を抜いて8位に浮上した。

 ゴールデンウイーク中の映画館は親子連れで大盛況。公開8週目ながら前週比148%と客足を伸ばした。

 ♪ありの~ままの~と歌う日本版主題歌も音楽界に旋風を巻き起こしている。主演声優の松たか子(36)が劇中で歌う「レット・イット・ゴー~ありのままで~」は、7日に発表されたレコチョクの配信チャートで「シングル」「着うた」両部門で4月の月間1位を獲得。12日付オリコンチャートではサウンドトラック盤が発売12週目でディズニー映画史上初の首位に躍り出た。累計売り上げは30万枚を超えてロングヒット中だ。ジョイサウンド、ダムなど主要カラオケチャートでも週間1位。

 「ありのままの」「ありのままで」「アナ雪」など作品に関連した言葉も流行語の兆しを見せている。年末に発表される「ユーキャン新語・流行語」事務局は「レジェンドなどとともにチェックはしている。誰かが“ありの~”と歌ったら、周りが“ままの~”と続けて歌う。こうした動きは、これまでになく面白い」と話している。

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