BPO、フジ「ほこ×たて」に重大な放送倫理違反

[ 2014年4月1日 18:15 ]

 不適切な演出を理由に打ち切りになったフジテレビのバラエティー番組「ほこ×たて」について、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は1日、実際にはなかった対決を行ったよう見せかけたなどとして「視聴者の信頼を失墜させた点で、重大な放送倫理違反があった」とする意見を発表した。

 問題があったのは、2013年10月に放送された無線操縦の車などを射撃手が撃つ企画。同委員会によると、ロケ収録の際、無線操縦側の勝利という結末を変えずにさまざまな対決場面を盛り込むため、ディレクターが何度もルールを変更し、実在しない対決を編集によって作り上げた。

 同委員会は「番組を支える『約束』は『真剣勝負』」とした上で「制作過程は『適正』であったとは言い難い」とした。フジが制作会社にロケや編集をほぼ丸投げしていたことも問題視した。

 問題は、出演者の指摘で発覚。フジは13年12月に関係者5人を処分した。フジは「決定を重く受け止め、今後の番組制作に生かしていく」とコメントしている。

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2014年4月1日のニュース