貫地谷しほり、涙の主演女優賞 映画26作目「夢のよう」

[ 2014年2月12日 05:30 ]

<ブルーリボン賞授賞式>主演女優賞の貫地谷しほりは、スピーチ中に目頭を押さえる

 東京映画記者会(スポーツニッポン新聞社など在京スポーツ7紙の映画記者で構成)が選ぶ第56回ブルーリボン賞(13年度)の授賞式が11日、東京・内幸町のイイノホールで行われた。映画26作目で初めて主演し、主演女優賞に選ばれた貫地谷しほり(28)は「本当に夢のようです」と、目に涙を浮かべ、喜びを語った。

 黒いシックなドレス姿でステージに上がった貫地谷。受賞した感想を聞かれると、一瞬間を置いて「小学校の卒業式の時を思い出した」と切り出し、振り返るように話した。

 「当時は夢を持ってなかった。初めて夢を持ったのは、スカウトされた中学校の時。それ以来、女優という夢に向かって、26本目の作品で初めて主演して、それで賞を頂いた」

 目には涙。「本当に夢のようです」と声を震わせて話すと、客席から大きな拍手が湧いた。

 知的障害者の自立を支援するグループホームに暮らす人々の絆や苦悩を描いた昨年5月公開の「くちづけ」(監督堤幸彦)で、心は7歳児のまま大人になった女性を演じた。初めて主演した映画の演技が認められ「すごくビックリ。本当にうれしい。素晴らしい原作で、その世界に入れてくれた堤監督に感謝している」と謙虚に喜びを語った。

 ブルーリボン賞は主演男優賞、主演女優賞を受賞した俳優と女優が、翌年の同賞授賞式で司会を務める慣習がある。貫地谷は、司会の俳優阿部寛(49)から「来年は司会ですね」と水を向けられると、「根拠のない自信がある。すごい楽しみ」と満面の笑み。会場からは、この日一番の拍手が起きた。

 映画だけではなく、ドラマや舞台など活躍の場を広める貫地谷。来年、どのような司会をするのか、早くも楽しみだ。

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