あゆ“女神ポーズ”にパリっ子絶賛 モナリザ&ビーナスだ

[ 2014年1月29日 05:30 ]

浜崎あゆみが舞台あいさつで見せたポーズ

 手塚治虫氏の代表作「ブッダ」が原作の映画「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ―終わりなき旅―」(監督小村敏明、2月8日公開)のワールドプレミアが27日(現地時間)、パリのルーブル美術館で行われた。公開前の映画が同美術館で上映されるのは世界初。主題歌を担当した浜崎あゆみ(35)も駆けつけ、西洋の美術と仏教の神秘を掛け合わせたような“慈愛のポーズ”を披露。客席からスタンディングオベーションが起こった。

 世界最高峰の芸術が集う聖地に、パリっ子の称賛が鳴り響いた。ルーブルのシンボル、ピラミッド地下にある劇場「オーディトリアム」で、満員の観衆約420人が総立ちで手を打ち鳴らした。

 日本の誇る「漫画の神」の代表作に、「トレビアン」を上回る褒め言葉である「メルヴィユー」(絶妙な、素晴らしい)の声も飛んだ。

 30カ国にまたがるヒットとなった「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」(11年)の続編にあたる今作。前作は日本漫画の人気が高いフランスでも反響を呼んだ。そこで当地の配給会社などが「ぜひ我が国で上映会を」とオファー。「西洋と東洋の懸け橋に」との理念に賛同したルーブル側が快諾し、人種や宗教の壁を越えた世界初のプレミアが実現した。

 この壮大さを象徴する形となったのが、あゆ。胸から上が大きく開いたドレスで「ボンソワール、ジュマペール、アユミ・ハマサキ」(こんばんは、浜崎あゆみです)とフランス語で自己紹介。ボディービルダーのように腕を互いに引っ張り、上腕二頭筋を誇示するようなポーズをとった。

 そして「ものすごく壮大なスケールの愛が描かれた作品だと私は思っていまして、そこを楽しんでいただければ」と作品の魅力を解説した。

 あゆ本人はポーズの意図を明確にしなかったが、観衆は「モナリザと、ミロのビーナスを融合したようなポーズ」と、ルーブルの誇るレオナルド・ダビンチの名画と、女性の肉体美を象徴する彫刻を引き合いに感嘆。関係者は「組み合わせた手のひらは(主人公)シッダールタが修行の際に結ぶ印のようでもある」と、映画で描かれた世界的スケールの慈愛とフランス文化の融合が表現されていることを示唆。客席からはため息が漏れた。

 レッドカーペットにはサングラスを外し、公の場で初めて素顔をさらした婚約中の10歳年下の米国人の医科大学院生(25)を伴って登場。「婚姻届は出しましたか」などの質問には無言ながら、集まった現地のファンに手を振るなど、映画とともにパリっ子を魅了した。

 ▽BUDDHA2 2500年前のインドで、シャカ国の王子として誕生したシッダールタは、他国との戦いを経て人々の苦しみと死に心を痛め、全てを捨てて出家する。真実を求め修行の旅を行う中、同行していた予知能力を持つ少年アッサジが自らの体を獣にささげ、死んでいくのを目の当たりにしたシッダールタは死と隣り合わせの過酷な苦行に身を委ねる。一方、敵対国のルリ王子はシャカ一族に激しい憎悪を向け、シッダールタを付け狙うが…。

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