北村総一朗 高橋昌也さん「無次元の闇の中に消えて行った」と悼む

[ 2014年1月25日 15:47 ]

北村総一朗

 俳優の北村総一朗(78)が25日、自身のブログを更新し、16日に呼吸不全で亡くなった俳優の高橋昌也さん(享年83)に対し「昌也さんが逝ってしまった。取り返しの付かない、無次元の闇の中に消えて行った」と惜別の言葉を寄せた。

 高橋さんは、北村は自身が所属していた「劇団 雲」の先輩。1975年に解散、高橋さんは「演劇集団 円」に参加し、北村にも参加するように誘ったが、北村は参加しなかったという。

 数年前、TBS緑山スタジオのロビーで偶然、遭遇し、高橋さんから「総ちゃん」と呼び掛けられ2人は再会を果たしたという。その時のことを「何年もお会いしていなかった私は、一瞬、誰だから分からず。近づくにつれて、『ああ、昌也さん!』と、思わず、叫んでしまった」と振り返った。

 しかし、その時高橋さんは食道癌を患い、闘病中だった。その姿に北村は「昌也さんは別人のように、顔はやせ細り、そのやつれた姿は、もはや、僕の知っていた昌也さんではなかった」と感じ、思わず高橋さんを抱きしめた。高橋さんからは「総ちゃん、頑張ってるな、良かったな」とか細い声で労いの言葉をもらったという。

 北村は高橋さんが亡くなったことの大きさを「人は死ぬ。まして近しい人の死は、その事実を私に叩きつける」と悼んだ。さらに、亡くなっている演出家の福田恆存さん(享年83)や俳優の芥川比呂志(享年61)ら「劇団 雲」の先輩、仲間の名前を書き連ねて、「天才も生きて死んだ。凡人も生きて死んだ。そして歴史は生まれる」と故人を弔った。

 北村は前立腺がんを患い、昨年10月に前立腺の全摘出手術を受け、退院している。

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