こうせつ 島倉さん「奇跡の歌声」 死去3日前に新曲録音

[ 2013年11月10日 06:00 ]

ライブで熱唱する南こうせつを見つめる島倉千代子さん(今年5月11日)

 肝臓がんで8日に死去した歌手の島倉千代子さん(享年75)の遺作となる60周年記念曲を制作した歌手の南こうせつ(64)がコメントを寄せ「歌を愛するその姿勢はまさに歌の神様でした」と悼んだ。島倉さん宅でレコーディングしたのは、亡くなる3日前だったことも明かした。

 60周年記念曲「からたちの小径(こみち)」を録音したのは今月5日。こうせつも立ち会い「1回歌うぐらいの体力しかなさそうに見えましたが、3回歌われました。奇跡の歌声でした」と振り返った。

 島倉さんは翌6日早朝に入院。同日中に、こうせつに「人生の最後に素晴らしい時間をありがとうございました」と、涙声でお礼の電話をしてきたという。

 島倉さんから直接、曲の制作を頼まれたのは約1年前。今年春には体調が悪いことを打ち明けられた。

 こうせつは曲を聴かせようと、5月11日の日比谷野外音楽堂公演に招待。思いついたメロディーをリハーサル中にステージ上で聞かせると、島倉さんから涙ながらに「よろしくお願いします」と懇願された。作詞は、かぐや姫の「神田川」を手掛けた友人の喜多條忠氏(66)が担当。曲は最終的に10月下旬に完成した。

 レコーディングは当初、今月15日に予定した。しかし、島倉さんから「その日まで待てない。すぐに声だけでも入れたい」と電話があり前倒しした。島倉さん宅のリビングに機材を持ち込んで対応。こうせつは「最後の最後まで歌に生き、歌を愛するその姿勢はまさに歌の神様でした」としのんだ。

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