「インターミッション」劇場愛、映画愛溢れる各地の映画館で上映

[ 2013年8月27日 19:10 ]

 多くの名画座ファンや映画人に惜しまれつつ3月閉館した東京・銀座シネパトスをロケ地に、同館最後のロードショー作品として製作された映画「インターミッション」(樋口尚文監督)が、各地で上映を重ねている。

 シネパトスでの公開終了後に上映が実現したのは、横浜市の「シネマ・ジャック&ベティ」や、故若松孝二監督が30年前につくった名古屋市の「シネマスコーレ」など、樋口監督いわく「映画愛、劇場愛が際立っていることで知られる映画館ばかり」。

 8月には、作品に共鳴した東京・キネカ大森が“名画座宣言”と銘打って、故神代辰巳監督の名作「青春の蹉跌」との2本立て上映(30日まで)を敢行。樋口監督と、出演女優3人が同館でトークショーに臨んだ。

 3人とも、年長の名優たちに胸を借りた共演シーンが見どころ。竹中直人との会話劇に挑んだ大島葉子は、竹中が台本無視で繰り出すアドリブの速射砲にきっちり対応し「勉強になりました」と笑顔を見せた。

 中丸シオンは、父親の中丸新将と親子役で共演。「本番前に父と読み合わせをしたかったのですが、ずうっと無視され続けて…」。父の目の前で濃厚なシーンを演じる“試練”にも直面し「とにかく緊張しました」。

 映画館窓口のもぎりの女性を演じた佐伯日菜子は、憧れの香川京子から、溝口健二ら巨匠との撮影秘話を聞かせてもらう設定。「いらした瞬間からオーラを感じ、お話に胸がキュンとなりました」と振り返った。

 作品は今後、福岡、広島、大阪を巡り、各地の劇場で「映画愛」あふれるトークショーも展開される。

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2013年8月27日のニュース