第2のS・ボイル? 日本人ダンサー、米オーディション番組で注目

[ 2013年8月25日 12:16 ]

昨年1月の「KAMIWAZA~神芸~2012」で初代王者となった蛯名健一(中央)

 米NBCで放送されている公開オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」のシーズン8に出演している日本人ダンサーの蛯名健一(38)の驚くべきダンス・パフォーマンスが話題となっている。

 6月18日、動画サイト「ユー・チューブ」に投稿されて以来約2カ月、8月25日現在で再生回数は1255万回超。世界中のユーザーがそのダンステクニックに驚がくし、「アメージング!!」などのコメントが相次いでいる。

 映画「マトリックス」のワンシーンを再現したキレあるロボット・ダンスで番組に初登場した蛯名。会場の盛り上がりが徐々にヒートアップしていくのが、騒然とした館内の音でも知れる。細部にこだわりを見せ、寝た状態から起きるシーンや頭を浮かせるようなシーンは圧巻。番組に登場した際はさして興味も示さなかった辛口の審査員たちも「アンビリーバブル」「マグニィフィセント」など大絶賛の言葉を発して拍手。最後はスタンディング・オベーションだ。

 番組は予選から本選へと進み、蛯名の映像も投稿されているが、現在は準決勝へと順調に勝ち進んでいる。蛯名自身も反響の大きさに驚いている様子。6月18日付の自身のフェイスブックには「さっきアメリカ東海岸時間で放送されたばかりのはずのビデオがもうYouTubeに上がってました!」と書き込んでいる。さらに8月7日には「皆さんの応援のお陰で無事次の準決勝に進む事になりました!ありがとうございます!!」と感謝の言葉をつづっている。

 蛯名の公式サイトによると、1994年、20歳の時に米国コネチカット州に留学。大学在学中に趣味でヒップ・ホップ・ダンスを始めると、すぐに情熱を注ぐようになったという。やがて、ポップ、ロック、ジャズ、コンテンポラリー、パントマイム、民族舞踊などあらゆるジャンルのダンスを独学で学ぶほどにダンスにのめりこんだ。

 大学卒業後には日本人によるダンサー集団を結成し、有名な米ニューヨークのアポロ・シアターで開催されている「アマチュア・ナイト」で日本人初の年間チャンピオンに輝いた。その後はソロのパフォーマーとして、アポロシアター史上唯一、2度の年間チャンピオンの座に就いた。

 実は蛯名は日本のテレビ番組にも多数出演し、圧倒的な演技を披露したり、世界を股にかけて活躍をしている、知る人ぞ知るダンサーだ。しかし一般的な知名度は今ひとつ。「ゴット・タレント」の英国版では歌手スーザン・ボイルを輩出しており、蛯名も次なる“スーザン・ボイル”になれるか?世界が注目している。

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