今年のドラマ1位 視聴率22・9%「半沢直樹」人気の秘密

[ 2013年7月30日 06:00 ]

8月4日放送の第4話のワンシーン。5億円の不良債権を回収するため、立ち上がる堺雅人演じる半沢直樹(右)と倒産した中小企業の社長(赤井英和)

 俳優・堺雅人(39)が主演するTBS「半沢直樹」(日曜後9・00)が今年のドラマの最高視聴率を記録した。28日放送の第3話の視聴率が22・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」、フジテレビ「ガリレオ」を上回り、トップに立った。銀行員が内外の敵に立ち向かう物語に多くのサラリーマンが共感しており、暑さに負けない熱いブームを巻き起こしそうだ。

 ドラマは、銀行員の半沢直樹が卑劣な上司など銀行内外の敵に屈せず、「やられたら倍返し」を決めぜりふに奮闘する姿を描く。初回(7日)に視聴率19・4%の上々のスタートを切った後、第2話(14日)が7月スタートの民放ドラマで最高の21・8%だった。

 参院選特番のために21日は休みで、2週ぶりの放送となった28日。NHKが1月の放送で反響を呼んだダイオウイカに続き、深海の生物に迫る「NHKスペシャル・謎の海底サメ王国」、フジが男子サッカー東アジア杯の生中継という強敵が控え、TBS局内では「サメとサッカーに“食われる”かも」との心配もあった。

 だが、制作サイドが「あしたからまた頑張ろうと思ってもらえるドラマを」と企画したドラマは視聴者の心に届いた。サラリーマンを中心に支持を伸ばし、6月29日の「あまちゃん」と「ガリレオ」の初回の22・6%を上回るトップ。瞬間最高は午後10時5分のクライマックスで人気に応えたとみられる15分拡大での放送も奏功した。

 ドラマに詳しいコラムニストのペリー荻野氏は「敵と味方の分かりやすい設定と、愛之助をはじめ敵役のキャラクターが面白く、もっと見たいという気持ちになる。振り切った作りがいい」と右肩上がりの人気の理由を指摘する。

 この日は関東地方の某水族館で、8月11日放送の第5話を撮影。関係者によると、堺ら出演者は、より良い作品を目指して、気を引き締めた様子だったという。伊與田英徳プロデューサーは「多くの皆さまにご覧いただき、大変うれしく、感謝の気持ちでいっぱいです。今後ともご期待に応えられるように頑張って撮影していきたい」とコメント。今年はサラリーマンの熱い夏に注目だ。

続きを表示

2013年7月30日のニュース