アンジー 国連大学の試写会で訴え「戦争が人を変える」 

[ 2013年7月29日 19:00 ]

自らの映画作品の試写会であいさつした米女優アンジェリーナ・ジョリー=29日午後、東京・渋谷の国連大学

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使の米女優アンジェリーナ・ジョリーが29日、東京都内の国連大学で開かれた自らの映画作品の試写会であいさつし、自身が取り組んでいる紛争下での性暴力問題について「戦争がいかに人間を変えてしまうか。もっとこの問題について考えてほしい」と訴えた。

 ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を題材にジョリーが監督を務めた映画「最愛の大地」が日本で公開されるのを前に、在日英大使館などが大学生らを対象とした試写会を企画。来日中のジョリーさんが参加した。

 ジョリーは乳がん予防のため、両乳房の切除・再建手術を受けたことを5月に公表したが、この日は触れなかった。

 「17歳のときにボスニアでの戦争が始まった」と振り返ったジョリーは「平和な隣人として暮らしていた人がどうして戦うのか。映画という媒体を通し理解を促したい」と語った。

 ジョリーと共に出席した元国連難民高等弁務官の緒方貞子氏は、紛争が終結した現在もボスニア・ヘルツェゴビナでは難民や避難民の帰還をめぐり新たな問題が発生していると指摘。「家族を失った女性が帰還する際、住居が確保できず、生活に苦しんでいる」と訴えた。

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