広島被爆者がモデル「アオギリの語り部」映画に 

[ 2013年7月26日 10:50 ]

 広島市中区の平和記念公園にある「被爆アオギリ」の下で平和の語り部を続けてきた故沼田鈴子さんをモデルにした映画「アオギリにたくして」が26日までに完成した。今秋の一般公開を目指している。

 映画は雑誌記者の主人公が、22歳のときに原爆で左脚を失った女性の生涯をたどる物語。女性は絶望のふちで自殺も考えたが、アオギリから芽が出るのを見て希望を取り戻した姿が描かれている。

 製作した企画会社社長中村里美さん(49)は2009年ごろから、体が弱った沼田さんに代わり被爆体験の朗読を続け親交を深めてきた。11年に87歳で亡くなったのを機に映画化に乗り出した。

 中村さんは26日の記者会見で「一人の被爆者の女性が歩んだ人生を通し、今を生きる人々に平和と命の大切さを実感してほしい」と話した。

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2013年7月26日のニュース