漫画「はだしのゲン」 続編の下描き原稿見つかる

[ 2013年2月15日 22:43 ]

 昨年12月に73歳で死去した漫画家中沢啓治さんの代表作「はだしのゲン」の続編ストーリーを描いた下描き原稿が、埼玉県所沢市の自宅で見つかったことが、15日分かった。下描き原稿は近く広島平和記念資料館(広島市)に贈られる予定。

 今年1月、妻ミサヨさん(70)が、資料を整理している際に見つけたという。

 見つかったのは、漫画原稿を制作する前の「ラフ」で、B4サイズの紙4枚に、第2部の17~32ページが描かれていた。上京したゲンと東京大空襲による孤児たちとの交流の物語で、鉛筆で、こま割りや絵、せりふを指定している。

 ラフには、孤児の身の上話を聞いたゲンが「わかるよ、わしも広島のピカで同じ思いをしたけえのう…」と自分の被爆体験を重ねてつぶやく場面もある。

 中沢さんは生前「はだしのゲン」の第3部まで構想を練っていたが、晩年に目を患い視力が落ちたため、2部以降の執筆を断念した。

 「はだしのゲン」の原画と第2部の1~16ページは既に、同資料館に寄贈されている。

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2013年2月15日のニュース