周防監督 大賞に「重さひしひし」草刈民代と夫婦で最高の笑顔

[ 2013年2月8日 06:00 ]

<毎日映画コンクール表彰式>オープニングセレモニーで日本映画大賞を受賞した周防正行監督と草刈民代は笑顔を見せる

 2012年(第67回)毎日映画コンクールの表彰式が7日、川崎市のシネマコンプレックス「チネチッタ」で行われた。「終の信託」で4度目の日本映画大賞を受賞した周防正行監督(56)は、主演した妻の草刈民代(47)を伴って出席し、夫婦で喜びを分かち合った。スポニチグランプリ新人賞に選ばれた「グッモーエビアン!」の三吉彩花(16)と、「桐島、部活やめるってよ」の東出昌大(25)も感激の面持ちでさらなる飛躍を誓った。

 【日本映画大賞】500人の関係者、ファンが見守った表彰式を華やかに締めくくったのが周防監督と草刈の夫婦だった。終末医療と司法の問題に真っ正面から取り組んだ「終の信託」で堂々の大賞。草刈は「おめでたいから」と松竹梅の柄の訪問着に身を包んでライトを浴びた。

 ブロンズ像を手にした周防監督は「実は大賞を頂くのは4回目ですが、今までこんなに重く感じたことはなかった。責任の重さをひしひしと感じています」と語った。

 そんな夫の姿を頼もしそうに見つめた草刈は、患者の願いを聞き入れて安楽死させ、殺人罪に問われる女医役を熱演。「バレリーナを辞めて初めて出演したのが、この作品。それだけにとてもうれしいし、女優という仕事が理解でき始めてきた感じです。これから先も頑張っていきます」と笑顔を輝かせた。

 周防監督にとっては初めて小説を原作にした作品。「重いテーマでしたが、後半40分に及ぶ女医(草刈)と大沢たかおさんが演じた検察官の取調室のシーンなど、役者さんたちの力をこれほどまでにまざまざと感じたのは初めて」と、草刈の方を向いて感謝。

 草刈も「(踊り手を辞めて)初めての映画で、こんなに自分のことを追い込んでいく厳しい役が経験できたのはかえって良かったと思います」と場を与えてくれた夫に熱い視線を送った。表彰式後のマスコミ取材で周防監督は「(草刈は)僕の映画以外に出ないわけではありません。よろしく」と、しっかり売り込んで笑いを取った。

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