団十郎さん死去　ファン「早すぎる」「脂が乗った時で残念」

　歌舞伎界を代表する人気俳優がまた一人、世を去った。市川団十郎さんの死去から一夜明けた４日、ファンからは「早すぎる」「若くして亡くなり残念」と惜しむ声が相次いだ。

　東京・日比谷の日生劇場前。午前の歌舞伎公演を見に来た江戸川区のアルバイト前田みどりさんは「まだ早いのに…」と驚いた様子。「ベテランらしい演技が素晴らしかった。歌舞伎界の大きな柱。もっとお芝居がしたかっただろうに」と悲しんだ。

　昨年１２月の中村勘三郎さん死去に続く悲報。茨城県土浦市の無職穴沢徹さん（７３）は「天才で努力を惜しまなかった。勘三郎さんといい、スーパースターが相次いで去ってしまい残念」と肩を落とした。

　福岡市博多区の「博多座」では、中村勘三郎さんの長男勘九郎の襲名披露公演を開催中。同市東区の無職花田千代香さん（７２）は「日本の財産というべき人。もう１０年はやってほしかった。やはり病気には勝てないのかな」とぽつり。

　片岡愛之助らが公演中の大阪市中央区の大阪松竹座では、同市西成区の藤田瑞穂さん（７４）が「にらみが印象に残っている。後輩を指導するのに、脂が乗った時で残念」と話した。