峯岸みなみ&横山由依 珍味です!スルメ世代の新成人

[ 2013年1月29日 10:06 ]

振袖姿を披露する峯岸みなみ

 晴れて成人式を済ませた峯岸みなみ(20)と横山由依(20)が、大人の思いを明かした。48グループで新成人となったのは計17人。バラエティーのセンスにあふれ個性豊かな面々が目立つ自分たちの世代について峯岸は「かめばかむほど味が出る珍味みたい。“スルメ世代”ですね」と命名した。

 大人の仲間入りを果たした2人のインタビューは言葉を発するたびに笑いが漏れ、楽しさのため瞬く間に時が過ぎていく。

 「92年生まれはそんなに豊作じゃないんですよ」。峯岸は苦笑いする。

 頭に浮かぶのは一つ上の世代だ。昨年の成人式には高橋みなみ(21)、板野友美(21)、卒業した前田敦子(21)らが参加。AKBの中心的な存在がそろい、ファンの間では「黄金世代」と呼ばれている。

 さらに一つ下の世代には、いずれも94年3月の早生まれの渡辺麻友(18)、島崎遥香(18)ら「次世代エース候補」と呼ばれる顔が並ぶ。

 横山は自分たちの世代について「昔から、上と下の間に挟まれているような印象がある」と自虐気味に笑うが、峯岸は冗談交じりに「どこか難があってクセがある個性的なメンバーがそろっている」と語り、その特異性を強調する。

 率直に言えば、前後の世代と比べて華やかさには欠ける。しかし、それを補うだけの個性がある。峯岸は自分たちの世代について、かめばかむほど味が出る「スルメ世代」と命名した。

 HKT48の指原莉乃(20)はフジテレビ系「笑っていいとも!」のレギュラーを務めるなどバラエティー番組で才能を開花。峯岸は誰もが認めるトーク力を生かしてAKB関連番組でたびたび進行役を担当。横山はラジオ番組でリスナーの質問にあまりにも真面目な回答をすることから「マジレッサー」と呼ばれ、ファンを楽しませている。

 峯岸は「私たちはお笑い世代だからこうなっちゃったのかな」と愛らしく首をかしげる。

 彼女たちが小中学生時代を過ごしたころは日本テレビ系「エンタの神様」やテレビ朝日系「笑いの金メダル」などネタ番組が人気で、お笑いブームのまっただ中だった。

 2人とも「めっちゃ見てた」と口をそろえる。

 誰よりも敏感に「笑い」を吸収できるセンスがあるからこそ、独特の存在感を生んでいるのかもしれない。

 20歳を過ぎた大人が楽しめるのがお酒だ。2人とも誕生日の日に、それぞれ、メンバーがお祝いしてくれたという。

 昨年11月15日に誕生日を迎えた峯岸はほかの成人メンバーとシャンパンで祝杯を挙げた。

 在籍する1期生の中で最年少。特に仲のいい高橋みなみらは1歳上で、1年前に乾杯して盛り上がる姿を見て「正直、うらやましかったし、ジレンマがあった。みんなが楽しそうにお酒を飲んでいるのを眺めていて、なんで1年遅く生まれちゃったんだろうって思ってました」と明かす。

 だからこそ、ようやく成人を迎えた喜びは人一倍だった。誕生日会の席では「カシスオレンジやカルーアミルクといったみんながよく頼みそうなものを飲んだんですよ。酔うと、凄い元気になります。ソファの上で踊ったり、走り回ったり」と、酔って楽しむ喜びを実感した様子だ。

 一方、横山は12月8日の誕生日にみんなで乾杯した。前日に主要メンバーが勢ぞろいしたテレビ収録があり、午後11時半ごろに仕事を終えて、誕生日のカウントダウン。アルコール初体験となる1杯目はビールだったという。

 「“20歳スペシャル”というカクテルも用意してもらっていたんですけど、スタッフの人から“初めはビールがいい”と言われて最初に飲んだんですよ。でも、あんまりおいしくなくて…。いろいろ飲んでみようと思って、たくさん飲んだなぁ。3、4杯?いえ、もっとですよ。酔う感じが分からなくて。でも、気づいたら目が回っていて“こんなにグルグルするんや~”ってなってましたね」と自らの初体験を笑った。

 峯岸は言う。

 「普通だったら“ゆい”“みなみ”と呼び合ってたんだろうな」

 AKBは年齢に関係なく、加入時期で区別される。1期生の峯岸から見れば9期生の横山はだいぶ離れた後輩であり、その成長を見守る立場だ。

 「最初は劇場公演の自己紹介もままならなかったけど、最近は話を簡潔にまとめられるようになった。安心して任せられるぐらい成長したと思う」

 そう言って目を細める表情は先輩そのもの。しかし、その半面、自身の心にも火がついたようで「逆にそこまで成長したら、負けられないなという気持ちにもなるんですよね」とライバル心も刺激されている。

 「大切なものを大切にする」

 峯岸が成人式の日に絵馬に書いた言葉だ。13歳から激しい競争に身を置いて、ここまで来たこともあり「自分のいる現状はありがたいこと。今は実感できないかもしれないけど、後で振り返ると絶対にそう思うはず」。選抜常連組といえど慢心はどこにもない。

 峯岸が中1でAKBの活動を始めたころ、横山はひたむきにボールを追いかけるバスケ少女だった。「生まれた場所(峯岸は東京、横山は京都)が違うのに、一緒に成人式を迎えられたのが不思議。人生って本当に分からんな~」としみじみ語る。

 インタビューの最後に2人で口をそろえた言葉は「当たり前のことが幸せですよね」。あどけなさを残しながらもどこか達観したような大人の表情が印象的だった。

 長く味わえるスルメのように、人を飽きさせない。息の長い活躍を周囲に予感させる魅力が彼女たちにはある。

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