千石規子さん死去、90歳…黒沢映画の名脇役

[ 2013年1月10日 10:35 ]

死去した千石規子さん

 黒沢明監督作品などの名脇役として知られた俳優の千石規子(せんごく・のりこ、本名森礼子=もり・れいこ)さんが昨年12月27日午後3時34分、老衰のため東京都内の病院で死去していたことが10日分かった。90歳。東京都出身。葬儀は近親者で行った。

 14歳のとき、東京・新宿の大衆劇場「ムーラン・ルージュ」で踊り子としてデビュー。戦前は苦楽座や移動劇団「桜隊」などで舞台に立った。戦後、東宝に入社して衣笠貞之助監督「女優」で映画デビュー。黒沢監督「酔いどれ天使」で好演し、以後、「野良犬」「七人の侍」などで同監督作品の脇を固める常連として活躍した。

 このほか、溝口健二監督「西鶴一代女」、増村保造監督「盲獣」、岡本喜八監督「近頃なぜかチャールストン」など、日本を代表する監督の作品に数多く出演。生活感のある中年女性やくせのある老人を演じて存在感を示した。

 テレビでも「雲のじゅうたん」「たけしくんハイ!」「Dr.コトー診療所」などのドラマで人気を得た。

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2013年1月10日のニュース