一般弔問客も一万人!一番乗りの女性「豪快で本当のかぶき者」

[ 2012年12月28日 06:00 ]

多くの人々が集まった今年の5月まで「平成中村座」が公演された跡地に、中村勘三郎さんの遺骨を持った勘九郎、七之助、好江夫人らが到着

中村勘三郎さん本葬

(12月27日 築地本願寺)
 焼香に訪れた一般弔問客は約1万人。寺の周囲に長蛇の列をつくった。

 午前8時で一番乗りした立川市から来た瀬戸英子さん(54)は03年に上演された「野田版 鼠小僧」の舞台写真を額に入れて持参。「豪快で本当のかぶき者でした」と涙で声を詰まらせた。20年ほど前に知人を通じて楽屋で会ったこともあり「“きょうは昭和最後の日だから”とめったに書かない日付入りのサインを書いてくれたんです」と気さくな人柄をしのんだ。

 熱烈な歌舞伎ファンの世田谷区の女性(79)は午前6時から本尊を磨く奉仕作業に参加。「10年ほど前に公演を見たとき“中村屋”と声を掛けたら、即席で芸をしてくれてね。本当にうれしかった」と目を細めた。歌舞伎座で働いていたという港区の平本ことさん(65)は「こんなに多くの人が集まるなんて、さすが勘三郎さん。“今まで夢をありがとう”と伝えたい」と話した。

続きを表示

この記事のフォト

2012年12月28日のニュース