伊勢加奈子 クリスマスの夜に清らかな「歌の贈りもの」

[ 2012年12月26日 13:39 ]

クリスマスの夜に清らかな「歌の贈りもの」を届けた伊勢加奈子

 クリスマスの夜に清らかな「歌の贈りもの」が届いた。日本を代表する作詞家・松井五郎氏が「心に一番近い声」と評する伊勢加奈子(26)のクリスマスコンサートが25日夜、東京・千駄ヶ谷の津田ホールで開かれた。

 11月21日に2ndシングル「はつ恋」(作詞松井五郎 作曲山下康介)をリリースし、東京汐留のPARK HOTEL TOKYOで記念コンサートを開催しているが、伊勢を見出したのは、平原綾香を世に出した近藤由紀子プロデューサー。自ら「コンコルディアレーベル」を立ち上げ、伊勢を通じて失われた日本語の美しさを歌の力で伝えようとしている。

 人に寄り添う心も大事だが、シンプルに自分の心も大切にしたい。そんな思いで書かれた「はつ恋」。第1部はクリスマスらしく、ミュージカル「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」「星に願いを」「トゥナイト」など、透明感と清潔感にあふれた歌声を響かせ、第二部では昨年リリースされたデビューシングル「誰かが私を呼んでいる」(作詞松井五郎 作曲清岡千穂)を熱唱、フィナーレは「はつ恋」をしっとりと歌い上げた。

 バックは「吉田宇宙ストリングス」で指揮は映画音楽の第一人者で、「はつ恋」の作曲者でもあり、金曜ドラマ「花より男子」のテーマ音楽を作曲して話題をまいた山下康介氏と豪華な顔ぶれになった。富山県生まれの伊勢は高校時代の文化祭で制作したミュージカルがきっかけで歌の世界に入った。胸の中にある思いを歌で伝えられたらどんなにいいだろう。

 フェリス女学院大学音楽学部声楽科を卒業後、お茶の水女子大学文教育部音楽表現コース研究生終了。昨年6月には石川県加賀市の中学校で東日本大震災チャリティーコンサートに出演。同年8月には岩手県宮古市の小学校でも慰問ライブを行い、同月「誰かが私を呼んでいる」でデビューした。

 「はつ恋は、私にとって宝物の曲。この歌を通して、言葉をしっかりと美しく歌うことの大切さを知りました。一曲一曲のメッセージ、思いが少しでも皆様に伝わりますように」と語る伊勢にとって、生涯で忘れられない夜となり、「きよしこの夜」をホールの観客全員と合唱して感動を分かち合った。

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