黒柳徹子 森さんの逸話披露「瞬間的なユーモアに感動しました」

[ 2012年12月7日 14:54 ]

森光子さんの本葬参列のため、会場に入る俳優の黒柳徹子

 肺炎による心不全のため11月10日に92歳で亡くなった女優・森光子さんの本葬が7日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。

 50年来の親友だった女優・黒柳徹子(79)は涙ぐみながら弔辞を読んだ。

 森さんのユーモラスな人柄を示すエピソードとして、アメリカのダンサー、イサドラ・ダンカン(故人)の秘話を披露し、会場の笑いを誘った。

 50年ほど前に芸術座で共演した舞台「縮図」。黒柳は本番前、ダンカンは首に巻いたスカーフが自動車の車輪に巻き込まれて亡くなったことを森さんに教えたという。すると本番で、森さんが「イサドラ・ダンカン、イサドラ・ダンカン」と小声でささやく。見ると、森さんが首に巻いたスカーフを黒柳が踏んでいたため、森さんの首が締まっていたという。「瞬間的なユーモアに感動しました」と振り返った。

 「あなたと食事に行きたいからリハビリしてます」が森さんからの最後のメッセージになった。

 「森さんは必ず舞台に戻っていらっしゃる、そう信じていました。残念です。森さんが一番、残念だと思っていらっしゃるでしょうね。ですから今も“放浪記”の最後のシーンで机に寄りかかったまま寝てらっしゃるのだと思っていますね」

 「女学校の上級生と下級生のような関係のまま、50年以上お世話になりました。こんなつらいお別れはありません。森さんの女優魂は私たち後からゆく者を導いてくださるものと信じて生きていきます。本当にありがとうございました」と締めくくり、弔辞を読み終えると、黒柳は遺影に向かって手を振って別れを告げた。

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2012年12月7日のニュース