和田アキ子憔悴…あふれる涙、ぼう然「寂しいです。ほんとに…」

[ 2012年12月7日 06:00 ]

中村勘三郎さんの弔問に訪れ涙ぐむ和田アキ子

 歌舞伎俳優中村勘三郎さんの死去(享年57)から一夜明けた6日、都内の自宅には、親交のあった和田アキ子(62)、大村崑(81)らが弔問に訪れた。また、劇作家の野田秀樹氏(56)は都内で取材に応じ、病室で「今の状態(闘病の様子)を芝居にしてほしい」と依頼されていたことなどを明かした。

 和田は憔悴(しょうすい)しきった様子で勘三郎さんの自宅を出た。目に涙をため、ぼう然とした表情で取材に応じ、「もう胸がいっぱいで…」と振り絞るように思いを明かした。

 「のりちゃん(勘三郎さんの本名は波野哲明=なみの・のりあき)」「アッコちゃん」と呼び合う2人は、数十年来の友人。毎年4月に開く和田のプライベートの誕生日パーティーに勘三郎さんが足を運ぶほどの仲だ。誰からも愛された故人を「とにかくステキな人でした。うまく言えないけど“粋”でしたね」としのび、一人のファンとして「私が見せていただいた芝居は全部感動。いっぱい感動をいただきました」と称えた。

 平成中村座公演が開催中の4月、「めずらしく何回も“来て”って電話が来た」という。観劇に行った際、自らも大腸ポリープを患っていたため、「あんたも見えないところでいろいろやるねえ」と笑う勘三郎さんから、「オイラも(がんが)見つかったんだよ」と明るくがんを告白された。それでも舞台への情熱を失った様子はなく、「日本のために頑張ろうよ。歌舞伎を広めてよ」と言われたという。その気持ちに応えようと、和田は後輩タレントらを連れて歌舞伎を見に行くようにしていた。

 「寂しいです。ほんとに…寂しいですね」。そう言ってうつむくと、「私、もうほんとにダメです。何も話せないです」と取材を打ち切り、車に乗り込んだ。車内ではハンカチで目を押さえ、あふれる涙をぬぐっていた。

続きを表示

この記事のフォト

2012年12月7日のニュース