河西智美 「まさか」の展開もひびらなかった

[ 2012年11月27日 10:21 ]

ソロデビューが決まり笑顔を見せる河西智美

 AKB48の河西智美(21)が12月26日発売の「まさか」で念願のソロデビューを果たす。今春の競馬予想対決「ガチ馬」で優勝し、JRAのCM出演権を獲得。ご褒美はそれだけかと思いきや、CMで流れる歌がデビュー曲になることが決まった。曲名通り「まさか」の展開だが、ここに至るまでには強い決意と地道な練習があった。メンバー随一の「ラッキーガール」が今、全てを明かす。

 ――夢がかなった今の思いは?

 「ずっとソロでやりたいと思って活動してきたし、ファンも応援してくれていました。やっと歌えるといううれしさと、やっと恩返しできるという気持ちがあります」

 ――ここまでの経緯は?

 「CM出演が決まって秋元(康)さんからいつもの冗談みたいな感じでふわっと“CMの曲をソロで歌ってみる?”って言われました。“歌いたいです”って答えたんですけど、最初はソロデビューとは関係なくただCMの曲を歌うだけだと思っていたんです。それがいつの間にかデビューすることがしっかり決まっていて“えっ、そういう感じなんですね!?”って(笑い)」

 ――驚きましたか?

 「それが超冷静でした。実感が湧かなかったんです。やったー!って感じではありませんでした。本当にびっくりした時ってそういうもんなんだなって思いました」

 ――ソロデビューの実感が湧いてからは?

 「夢に向かってボイストレーニングをコツコツとやってきたので、待ってました!って感じ。びびる感じは全くありません」

 ――ボイトレはいつから?

 「1年以上前からですね」

 ――ソロデビューできるかどうか分からないのに?

 「秋元さんはいつも“チャンスは順番に来る”と言っています。私が悩んでいた時も“大丈夫、チャンスは回ってくる。回ってきた時に夢をつかめる人になりなさい”と励ましてくれました。夢をつかむために何ができるだろうかと考えて、ボイトレを始めました。たとえ結果的にデビューできなかったとしても何かにつながると思って」

 ――事務所に「ボイトレをやらせてください」と直訴した?

 「お願いしたら“もちろん、いいよ”と言ってもらえました。お金だってかかるわけだし、ちゃんとやらなくちゃって気持ちになりました」

 ――レッスンのペースは?

 「スケジュール的に行かれる時は週に1、2回通ってました。行かれない時は2カ月くらい空いてしまうこともあったけど、家での発声練習もコツコツやっていたので、そんなにぶれることはなかったです」

 ――効果は?

 「ボイトレは、どんな効果があるんだろう?って思うような練習をやるんですけど、いつからか高い声が出やすくなるのを感じました。いつもは裏声のところが地声で出るようになったんです。そうしたら、歌いたい、聴いてほしいという思いがさらに強くなりました」

 ――これまで劇場公演などではソロで歌う機会があった?

 「(ソロデビューが決まっている)たかみな(高橋みなみ)もゆきりん(柏木由紀)も公演でソロがあるんですけど、私の場合はないんです。ゆきりんがお休みした時に1回だけ、ゆきりんの“夜風の仕業”をサプライズで歌ったことがあるんですけど、その時は緊張し過ぎて声が震えました。せめて公演だけでもソロで歌いたいといつも思っていました」

 ――ソロデビューする夢は実現すると信じていましたか?

 「実際はできるとは思ってませんでした(笑い)。弱気だったかもしれません。自分がお客さんの前でソロで歌う姿が想像できなかったんです。でも、だからといって、立ち止まりたくなかったし、諦めたくなかった。いつの日かのためにと思って少しずつ積み重ねていくしかありませんでした」

 ――たかみなは、よく「努力は必ず報われる」と言いますが、とはいえ、そう信じるのは結構難しいですよね?

 「なかなか難しいですね。本気になればなるほど、もし夢がかなわなかったらどうしようという気持ちがつきまといます。だけど、AKBはどんどん先に進んでいくし、自分も立ち止まってるわけにはいかない。もしかしてかなう夢も、立ち止まったらおしまいですから」

 ――今は「努力は必ず報われる」という実感がある?

 「今までしてきたことは努力ではないと思うんです。私は自分がやりたいと思うことをやってきました。ボイトレにしても、やりたいことだから、やっていてつらくないんです。やりたくないことを頑張ってやるのが努力だと思います。これからは精進するために努力したいと思います」

 ――ソロ歌手としての抱負は?

 「AKBとしてやっている自分とは違う自分を見せていきたい。これまでソロデビューした人たちともまた違う、河西智美にしかできないことをやっていきたい。私は決して歌がうまいわけではないので、うまさで勝負しようとは思いません。でも、私の声が好きだと言ってくれるファンの人たちがいます。私のファンじゃない人にも“あの子の声いいね”“あの子の歌いいね”って言ってもらえるような、心地よく曲を聴いてもらえるようなアーティストになりたいです」

 ――最後にファンに一言。

 「ファンが喜んでくれている顔を見られて本当に良かったと思います。昨年の誕生日くらいから自分の夢はファンの方たちの夢でもあるから、自分のためだけじゃなくファンの方たちのためにも夢をかなえたいと思うようになったんです。それがかなう時が来たので、これからどんどん恩返しさせていただきます」

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