山田洋次監督「センリさんはいなくてはならない俳優でした」

[ 2012年11月13日 06:00 ]

谷啓さんとお別れする会でガチョーンをする桜井さん(右は犬塚弘、10年11月)

 クレージーキャッツの桜井センリさんが亡くなり、各界から悼む声が相次いだ。

 ▼犬塚弘の話 突然の訃報に驚いております。しばらく会っていませんでしたので…。植木さんや谷さんほど親しいお付き合いはなかったですが、音楽仲間として寂しく思っております。ご冥福を祈るばかりです。

 ▼山田洋次氏(映画監督)の話 ほんの数カット映るだけで映画全体になごやかな雰囲気が漂う――そんなセンリさんは、ある時期ぼくの映画にはいなくてはならない俳優でした。謙虚で慎ましくて遠慮のかたまりのような上品なセンリさん、ぼくの大好きなセンリさんの死を心から悲しんでいます。

 ▼小松政夫(コメディアン)の話 驚いて、言葉になりません。桜井さんはクレージーキャッツでは「先生」と呼ばれ、ピアニストとして尊敬されていました。最後にお会いしたのは谷啓さんのお別れの会で、そのころは顔色も良くて元気そうだったのに。クレージーは犬塚弘さんだけになってしまった。

 ▼稲垣次郎(サックス奏者、フランキー堺とシティ・スリッカーズの元メンバー)の話 初めて会った時の印象はとてもコントをやるような人に見えず、コントから役者までを渋くやっているのを見て、へぇ~と思ったことがあります。寂しいね。

 ▼松本明子(所属事務所の後輩)の話 一昨年、谷啓さんのお別れ会でお会いしたのが最後でした。お帰りになる時に「あっこちゃん。僕は耳は遠いけど、体はまだまだ元気だから大丈夫だよ」と、いつもと変わらない大きなお声とニコニコの笑顔でした。あの笑顔にもう一度お会いしたいです。

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2012年11月13日のニュース